終活は40代から始めるべき?断捨離や身辺整理など終活でやることを解説

40代は健康に不安を感じ始める年代です。
そろそろ終活に取り組むべきと考える一方で、まだ早いのではないかという気持ちもあるでしょう。
しかし、40代から終活を始めても決して早すぎることはありません。
この記事では、40代で終活を始めたほうが良い理由や終活の具体的な進め方を解説します。
40代で終活を始めるべき理由
早いうちから行う終活準備には、多くのメリットがあります。
40代で終活を始めるべき理由を5つ紹介します。
40代は人生後半のライフプランを考える時期
40代は、ちょうど人生の折り返し地点で、今後の人生をどう生き、どう締めくくるかを考えるのに適した時期です。
日本人の平均寿命は男性81歳・女性87歳となっており、人生の後半をどのように過ごすかを見据えて行動を始めるタイミングと言えます。
判断力・実行力がある
40代は、終活に必要な「判断力」「遂行力」「記憶力」がまだ十分に備わっているため、終活をスムーズに進めやすい時期です。
たとえば断捨離で「その品物が本当に必要かどうか」を判断する力が求められます。
また、難病にかかったときにどんな治療法を選択するかといった難しい決断もしなければなりません。
人間の認知機能は50歳頃から衰え始め、高齢になるほど判断力が落ちると言われています。
だからこそ、まだ判断力と実行力が保たれている40代から始めるのが理想的なのです。
体力がある
40代はまだ体力が十分にあるため、終活の中でも体力を使う作業を無理なくこなすことができます。
終活でやるべきことのひとつに断捨離がありますが、これは小物だけでなく、大型の不用品を処分する場面も多く、意外と体力が必要です。
体が動くうちに進めておくことで、後々の負担を減らすことにもつながります。
大きな病気や健康不安を実感する
40代になると大きな病気を経験したり、健康に不安を覚えたりすることも多くなります。
健康診断で問題点を指摘されるかもしれません。
自身が病気にならなくても、周囲の人が病気になるのを見たり聞いたりするでしょう。
葬式に参列する機会も増えてきます。
これらの経験が、残りの人生をどうするかを考えるきっかけになります。
親の終活も同時に進められる
40代で終活を始めることは、自分自身の備えだけでなく、親の終活を進めるきっかけにもなります。
自分が40代であれば、親はおそらく60代後半から70代で、体力・気力ともに衰えが見え始める時期です。
親がすでに終活を進めていれば安心ですが、そうとは限らず、終活に関心がないこともあります。
とはいえ、「亡くなるときのこと」を切り出すのは気が引けるもの。
まずは自分が終活を考え始めることで、親にも自然に話を持ちかけやすくなり、家族全体で準備を進めるきっかけになるでしょう。
【関連記事】
50代から終活を始めるべき理由とは?老後に向けたやるべきことリストも公開
40代の終活でやるべきこと
40代の終活では、以下のような活動を進めます。
焦ることなく、できることから少しずつ取り組みましょう。
人生設計の見直し
まずは今後の人生をどう生きたいのかを考え直すことから始めましょう。
今までの人生を振り返り、やり残したこと・今後やりたいことは何かを考えてみます。
たとえば、定年退職後に郊外へと移り住みたいなら、それに沿った資金計画が必要になります。
将来ボランティア活動に従事したいなら、今のうちに必要な資格を取っておくと、実りある活動を行えるかもしれません。
さまざまな選択が可能な40代で老後を考えることは、自分の希望通りの後半生を送るために重要なステップです。
エンディングノートの作成
終活で何から始めて良いかわからない場合は、エンディングノート(終活ノート)をつけることをおすすめします。
エンディングノートとは、自分の人生の終末期に何をしたいか、何をしてほしいかを書き留めるノートで、終活で行うべき項目が網羅されています。
書店で1,000円前後で購入できますし、自治体が無料で配布していたり、無料でインターネットからダウンロードできたりするものもあります。
最近ではスマホ用の終活アプリもあるので、手軽にエンディングノートを始めることが可能です。
【関連記事】
エンディングノートとは?おすすめの内容や書き方・終活ですべきことを解説
断捨離
終活と言えば、断捨離(だんしゃり)を思い浮かべる人も多いでしょう。
遺品整理は残された家族にとって大きな負担になるため、あらかじめ不用品を処分しておくと家族はスムーズに進められます。
まずは、必要なモノと不要なモノを仕分けて、迷ったら無理に捨てずに一旦保管してから判断してください。
家族にとっては大事な物かもしれませんので、家族としっかり相談しながら行いましょう。
また、むやみにモノを増やさないことも断捨離の重要なポイントです。
日頃から身辺整理を心がけることで、快適な生活を送れます。
【関連記事】
60代の終活で断捨離してはいけないものは?捨てるべきものを一覧で紹介
財産の管理
いざというときに備えて、銀行口座や株式などの金融資産をリストアップしましょう。
使っていない銀行口座やクレジットカードなどは解約します。
生命保険、自動車保険、火災保険なども1カ所にまとめて保管し、家族にも保管場所を伝えておくと良いでしょう。
リストアップしたあとは、できれば財産目録を作成することをおすすめします。
財産目録の作成は大変な作業ですが、時間のあるときに少しずつ進めてください。
現金や証券・債権だけでなく、負の資産も重要な情報です。
財産に関することを正確に把握し、財産目録に記載する必要があります。
遺言書の作成
法定相続以外の相続を希望するのであれば、遺言書の作成が必要です。
エンディングノートに遺産の分割方法を記載していても、法的拘束力はありません。
遺言書は自身で作成できますが、専門的な知識が必要です。
不備があると無効になる恐れがあるので、専門家に相談して公正証書遺言を作成すると良いでしょう。
デジタル終活
最近の終活ではデジタルデータ・デジタル資産の整理もしなければなりません。
デジタルの情報は家族が把握しにくいので、もしものときに備えて正確かつ詳細に記録を保管する必要があります。
仮想通貨や電子マネーなどのデジタル資産は、株式や銀行口座と同じように財産目録に記載しましょう。
SNSやサブスク契約などは、家族が解約などの手続きをスムーズに進められるようにアカウント情報、パスワードなどをメモに残しておくと良いですよ。
介護・医療の準備
何かしらの原因で判断力がなくなったときに備えて、誰にどのような介護をしてほしいかなどをあらかじめ決めておくと家族が助かります。
終末期の医療についても同様です。
積極的な延命治療をするのか、難病の場合は告知してほしいのかを明確にしておくと家族の負担が減少します。
葬儀・埋葬の準備
どのような葬儀や埋葬をしてほしいかも家族に伝えておきましょう。
最近は故人の意向により、近親者だけで行う家族葬が増えています。
また、葬家が香典を辞退する葬儀が増えていますが、これも故人の意向を反映しているケースが多いようです。
埋葬の方法も最近は多様化しています。
先祖代々のお墓に眠るだけでなく、海洋散骨や樹木葬、合同墓(永代供養墓)を選択する人が増えてきました。
ただし、家族と意見が異なる場合があるので、相談しながら進める必要があります。
【関連記事】
終活やることリスト11選|何から始めるか・いつからがいいか解説
40代からの終活を継続させるコツ
40代はまだまだ残りの人生が長く、差し迫って終活の必要性を感じる機会もないので途中で挫折するケースがあります。
終活を継続させるために、以下のような点に留意しましょう。
自分のペースで進める
終活は自分のペースで進めましょう。
早く始めるに越したことはありませんが、実際に亡くなるのは先であることがほとんどです。
先は長いので、あまり最初から張り切りすぎると長続きしません。
ゆとりを持ってマイペースで進めるのが長続きをさせるコツです。
明るい未来を想像する
一部には「終活=亡くなったときのこと」というイメージがあるため、終活をネガティブに考えがちです。
しかし、終活の本来の目的は、残りの人生を自分や家族にとって実りあるものにすることです。
将来やりたいことを考えながら前向きに進めるのが、長続きのコツです。
家族と相談しながら進める
終末期の医療や葬儀に関する希望をエンディングノートに記載していても、家族が知らなければ意味がありません。
財産などに関する情報も家族と共有しておく必要があります。
また、家族の意向も尊重し、相談しながら進めることも重要なポイントです。
ときどき見直す
当初の考えや計画は、年月の経過とともに変化するかもしれません。
経済状況や健康状態も年を取るにつれて変わるので、ときどき内容を見直す必要があります。
モノの捨てすぎに注意
断捨離を進める上での最大の注意点として、モノを捨てる際は慎重に行わなければならないということです。
一度捨てたモノは元には戻りません。
40代はまだ時間的余裕があるので、無理に捨てる必要はないでしょう。
必要なモノを捨てて後悔すると、終活を続ける意欲がなくなる恐れがあります。
また、自分にとっては必要な物でも家族にとっては大事なものという品物も存在します。
モノを捨てる際は家族とよく相談しながら進めましょう。
40代おひとりさまが行う終活の重要ポイント
独身(おひとりさま)の場合は、終活が特に重要な意味を持ちます。
配偶者や子どもがいる場合とは異なり、以下のような点に留意しなければなりません。
人間関係をたいせつにする
おひとりさまの場合、高齢になったあと頼りにできる家族・親族がいない可能性があります。
若いうちから人間関係を大切にし、いざというとき頼りにできる人を作っておきましょう。
一人暮らしの場合、特に地域コミュニティとの関係が希薄になりがちです。
頼りにできる親類・友人がいたとしても、住まいが遠ければ迅速に対応できるとは限りません。
近所の人とは、少なくともお互いに顔見知りで、何気ない日常会話を交わすような関係を構築しましょう。
できれば自治会活動や地域のイベントにも参加すると良いでしょう。
老後の資金を蓄える
おひとりさまは家族に頼れないので、しっかりとした人生設計を作り余裕を持って老後資金を蓄える必要があります。
足腰が弱ってくると、買い物や通院も一苦労です。
家族がいれば車で送り迎えしてもらえますが、おひとりさまはタクシーを利用しなければなりません。
また、介護が必要になっても家族に頼れないので、余分に介護サービスをお願いする必要があります。
高齢者をサポートするサービスを検討する
おひとりさまが利用できる、さまざまな終活サポートのサービスがあります。
元気なうちから調べておいて、いざというときに備えましょう。
【終活サポートのサービス】
- 【身元保証サービス】
・入院などの際に身元保証人になってくれるサービス
・身元保証をお願いできる家族がいないときに利用できる - 【死後事務委任契】
・死後のさまざまな手続きを行ってくれる契約
・葬儀や納骨の手続き、各種行政機関への届出、家財の処分などさまざまな手続きが依頼可能 - 【見守りサービス】
・高齢者の安否を確認してくれるサービス
・有料の場合もあるが、自治体や自治会などの地域コミュニティがボランティアで実施しているケースもある
【関連記事】
終活はおひとりさま(身寄りなし)でも必要?独身・一人暮らしがすることや費用を紹介
終活は40代から開始しても早すぎることはない。自分のペースで準備を進めて不安のない老後を
40代から終活をしても、決して早すぎることはありません。
40代は体力・気力があり、ゆとりを持ったライフプランを構築できるのでスムーズに終活を進めることが可能です。
焦る必要はありませんので自分のペースで準備を進めて、不安のない老後を実現しましょう。
葬儀に関するお悩みがあれば「家族葬のゲートハウス」へ
家族葬のゲートハウスは、和歌山市の家族葬施行件数No.1の葬儀社です。
経験豊富なスタッフが、丁寧に対応いたしますので葬儀に関することはどんなことでもお任せください。

監修者
木村 聡太
・家族葬のゲートハウススタッフ
・一級葬祭ディレクター
「家族の絆を確かめ合えるような温かいお葬式」をモットーに、10年以上に渡って多くのご葬儀に携わっている。