生前整理とは?いつから始めるのか・生前整理をやるメリット&デメリットなど解説 |家族葬のゲートハウス [公式] 和歌山 大阪 兵庫のお葬式・ご葬儀

           
2025.06.10
終活

生前整理とは?いつから始めるのか・生前整理をやるメリット&デメリットなど解説

生前整理 とは

生前整理は終活として捉えられがちですが、50~60代のセカンドライフを意識した方だけでなく、20~30代の方もしておくと今後の人生をより豊かにできるかもしれません。
本記事では、生前整理を検討している方のために、メリット・デメリットや生前整理をする際のポイントと注意点を紹介します。

生前整理とは|よりよく生きるための準備

生前整理とは、生きているうちに自分の身の回りの物や財産人間関係を確認・整理することをいいます。
「生前整理=終活」と捉えてしまうと、死を意識したものと考えがちかもしれません。
しかし、生前整理はよりよく生きるための準備であり、それが自分や家族の財産を守ることにもつながります。
若いうちから始めていくのもおかしいことではありません。
また、家財を整理して物を減らしたり、家族や信頼できる人に必要な情報を知らせたりすることで、家族の負担を減らすこともできます。
生前整理は自分のためだけでなく、自分の後を継ぐ人のためにもなるのです。

生前整理の必要性

人が亡くなった後には、お葬式や相続などの手続き、家財や身の回りの物の処分など、しなくてはならないことがたくさんあります。
もしもの時に備えて「家族や信頼できる人に必要な情報を知らせておく」「残しておく」「自分の希望を伝えておく」ことは、自分の後を託す人が困らないようにするためでもあり、とても重要なことです。
また、身の回りの物や財産を整理することで、今後のライフプランを立てやすくなります。

生前整理・老前整理・遺品整理の違い

終活を始めている方の中には、生前整理の他に老前整理と遺品整理という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。
生前整理、老前整理、遺品整理は全て身辺整理を指す言葉ですが「いつ」「誰が」「どんな目的で」おこなうかという違いがあります。

誰が いつ 何を どんな目的で
生前整理 本人 生きている間ならいつでも

人間関係

財産

快適に過ごすため

家族の負担を減らすため

老前整理 本人もしくは その家族 年齢を重ねてセカンドライフを意識する頃

人間関係

財産

快適に過ごすため

家族の負担を減らすため

遺品整理 故人の家族 本人が亡くなった後

財産

(人間関係)

亡くなった人の物を片付けるため

老前整理

老前整理は、40代・50代の方がセカンドライフを見据えて始めることが多く、子育てや仕事に一区切りがつき始めたタイミングで考えるのに適しています。
金銭面や健康面の備えとしても、早めの準備が安心につながります。

【いつ終活を始めるかはこちらの記事をどうぞ】
終活は40代から始めるべき?断捨離や身辺整理など終活でやることを解説
50代から終活を始めるべき理由とは?老後に向けたやるべきことリストも公開
60代の終活で断捨離してはいけないものは?捨てるべきものを一覧で紹介

遺品整理

遺品整理は、本人が亡くなった後に家族が行いますが、物の仕分けには時間がかかり、気持ちの整理も必要なため、遺族にとって大きな負担となることがあります。
また、財産整理がされていないと相続トラブルに発展するケースもあります。

生前整理のメリット

生前整理をすることで、自分の人生を豊かにすることにもつながり、またそれが自分自身だけでなく家族のメリットにもなります。
生前整理のメリットを見ていきましょう。

慎重に整理ができる

若くて元気なうちから生前整理をする場合は、特に時間制限があるわけではないので、自分のペースで整理を進められます。
処分しようか判断に迷う物は保留にしておいて良いわけですし、高く売れそうだなと思う物に関しては、自分で売ることもできます。
さらに、高値で売れた場合にはそのお金を今後の生活を豊かにするために使えるのです。

自分の財産の確認ができる

自分にどれだけの財産があるか確認することは、非常に重要です。
場合によっては家そのものや、不要な土地などを売却し、現金化できます。
そして、家族には何を残して自分ではどれくらい使うかを決めたら、生前贈与できますし法的相続人ではない人に財産を残すことも可能です。
生前贈与をおこなう場合は、相続税対策にもなります。

生活の見直しができる

不要品を処分すると、当然ですが家や部屋の物が減り、広く感じることもあると思います。
部屋が片付いてさっぱりとした気持ちで生活でき、その中で自分にとって本当に大事な物や自分の生活を見直すきっかけにもなるでしょう。

残された家族の負担を軽減できる

突然人が亡くなると、残された遺族には物の処分や財産の整理で、相当な時間と労力がかかります。
遺族の中には、故人が残した物を処分することに抵抗があって、なかなか遺品を整理できないというケースもあります。
また、後から財産が見つかった場合には遺産相続でトラブルになってしまうことも。
そういった事態を避けるためにも、物はある程度整理しておいたり、できるものから生前贈与しておいたりすると残された家族の負担を軽減できます。

生前整理のデメリット

生前整理は物を処分するという点でリスクが伴いますので、実行する場合はよく考えてからおこなうと良いでしょう。
以下で、生前整理のデメリットについて解説します。

処分したものが必要になる場合も

しばらく使っていないからと処分してしまった物が、後から必要になることも珍しくありません。
その場合は、レンタルや買い直しが必要になってしまうことが起きる可能性もあります。
処分するか悩む物は、買い直しの可能性も考慮したうえで判断した方が良いでしょう。

処分したものが高値で売れる場合も

処分する物が多く整理が面倒になってしまい、全てゴミとして処分してしまったり、まとめてリサイクルショップで売っても数百円にしかならなかったり、という話はよくあります。
しかし、収集性の高い物などはフリマサイトやオークションで高値がつく場合もあります。
処分する場合は後悔しないように、高値で買った物や古くからある物、集めている人がいそうな物は、一度相場を調べてから処分するのがおすすめです。

生前整理でやること7つとそのやり方

生前整理は、大きく分けて「人」と「物」と「お金」の整理です。
「人」、というのは人間関係を指します。
人間関係については、親族や友人、知人などの連絡先の確認をしたり、慶弔記録を整理したりします。
「物」は、使わない物(捨てる物)・保留(使わないけど捨てたくない物)・必要な物の3点に分け、徐々に処分をするのがおすすめです。
「お金」に関しては、今ある財産をリストアップするところから始めます。
以下で、それぞれのやり方を詳しく見ていきましょう。

エンディングノートを書く

エンディングノートとは、自分が亡くなった時や、病気などで判断力が衰えてしまった時に備えて、自分の希望や情報を書き記しておくためのものです。
遺言書のような法的効力はありませんが、書いておくと終活の様々な場面で役立ちますし、自分の人生を振り返ることで自身の価値観を見つめ直し、心の整理をすることにもつながるでしょう。
また、遺言書を作成するにあたって、誰に何を残すか考える時にも役立ちますので、遺言書を書く前にエンディングノートを書いておくことをおすすめします。

【関連記事】
エンディングノートとは?おすすめの内容や書き方・終活ですべきことを解説

遺言書を書く

遺言書は、相続対策に一番有効です。
自分の希望する遺産配分をしたり、相続人以外に財産を残したりできます。
エンディングノートと違って法的効力がありますので、自分の死後、確実に自分の希望通りにしてもらうためには遺言書を書くのがおすすめです。
遺言書には自分で作る自筆証書遺言と、法律に詳しい公証人が作成する公正証書遺言の2つが主に活用されています。
どちらもメリット・デメリットがありますので、自分に合った方を選択しましょう。

自筆証書遺言

自筆証書遺言は、自分で作るのであまり費用がかかりません。
ただし、決まった形式通りに書かれていないと無効になることもありますし、自分自身の意思だけで書いてしまうと相続人が多数いる場合にはそれが争いの元になってしまう場合もあります。
自分で遺言書を書こうと思っている場合は、下記に注意しましょう。

    • 全て自筆で書く
    • 日付を入れる
    • 署名をする
    • 押印する
    • 誰に相続する、ということをはっきりと記載する(曖昧な表現は避ける)

公正証書遺言

公正証書遺言は、弁護士などの専門家に公証人の依頼をして作成できます。
準備するべき書類が多くあったり、公証人に費用を払ったりしなくてはなりませんが、公証役場に保管されるのがメリットです。
紛失や偽造の心配もありませんし家庭裁判所の検認が不要なので、すぐに相続の手続きができます。

人間関係の確認・慶弔記録を整理する

生前整理をするうえで、今までの人間関係や慶弔記録を確認・整理しておくことは重要です。
以下で、それぞれのケースについて解説しますので、ご参考にしてください。

親族の整理

親族関係をわかりやすく整理する方法として、家系図を書いてみることがおすすめです。
相続人になる権利を持つ親族を整理できますし、入院や施設入居の際に保証人を求められる場合に備えることもできます。
また、親族をしっかり確認しておくことで、財産の整理を考える際にも役立ちます。

親族以外の人間関係の整理

自分にもしものことがあった時に知らせてほしいお世話になった方や友人の名前連絡先自分との関係を、あらかじめまとめておきましょう。
そうすれば、家族は葬儀の際などに招く方の連絡先を調べる手間が省けます。

慶弔記録の整理

お祝い事や不幸事の際に頂いた物や送った物(お金)を、いつ・誰にということも合わせて慶弔記録としてリストにまとめておくのもおすすめです。
自分の後を継ぐ家族にとって、今後のお付き合いを継続していくにあたって非常に助かるものになるでしょう。

財産目録をつくる

財産目録を作っておくと、財産分与を考える際に役立ちます。
自分がどんな財産を持っているか、その他の資産は何があるか、また借金の借入状況や年金の受給状況なども合わせて一覧で確認できるようにしましょう。
貯蓄や借入れに関しては、取引のある金融機関の支店名などを記入し、保険に関しては、どこの保険会社の何という保険に加入しているかを記入します。
保険に関しては、生前整理のタイミングで自分に合っているか再度考えて見直しをするも良いでしょう。

項目 内容
貯蓄 金融機関、支店、口座番号、連絡先、担当者、種類 ※銀行だけでなく、投資信託、外貨預金や証券会社の口座も忘れずに。
保険 保険会社、営業所・代理店名、証券番号、連絡先、担当者、種類(生命保険、共済・火災保険、自動車保険など) ※生命保険の場合は契約者、被保険者、加入日、満期日、支払方法、保険料、満期時にいくらもらえるのか、死亡時にいくらもらえるのか、入院したら一日いくらもえるのか、死亡時受取人は誰かなどもわかるようにしておきましょう。
公的年金 基礎年金番号、年金証書番号、最寄りの年金事務所、保険料を払っている口座または年金の受取口座、住民票コード
個人年金 保険会社、営業所・代理店名、証券番号、連絡先、受取開始日、受取期間・金額
借入れ 借入先(クレジットカードの場合はカード会社、カード番号、引落日)、金額、連絡先、決済口座、完済日 ※住宅・リフォーム・自動車・教育などのローンも忘れずに。
不動産 不動産会社、営業所・担当部署、連絡先、不動産の種類、住所、地番、登記の内容、持分など
その他の財産 宝石、貴金属、車、絵画、骨董品、コレクション、着物、会員権など

 

家や部屋を片付ける

    • 処分する物(捨てる物、売る物)

    • 保留(使わないけど処分したくない物)
    • 必要な物

の大きく3点に分け、徐々に処分していくのがおすすめです。
なかなか捨てられない場合には3年使っていない物は基本的に処分する、などとルールを自分なりに決めておくとスムーズに作業が進むかもしれません。
ただし、ルールに縛られすぎて自分が苦しくなってしまっても意味がないので、まずはゆるくスタートしてみて、整理を何度も繰り返すのがおすすめです。
また、不用品を整理したり処分したりするのは精神的にも体力的にも負担になる場合がありますので、家族や専門業者に依頼するのも良いでしょう。
処分する物に関しては、自分でリサイクルショップに持って行ったり、オークションに出したりすることもできますが、専門の業者に買取してもらうこともできます。
ブランド品や骨董品などは、専門の業者に依頼した方が高く買取してくれる場合もあるので、高価な物とそうでない物に仕分けしておくと良いかもしれません。

土地や契約を整理する

生前整理を進めるうえでは、住んでいる家や保有している土地、その他の契約について考えておくことも重要です。
今の住まいにずっと住み続けたいと思っても、家の老朽化や環境の変化自分自身の体調の変化などにより、住み方を変える必要が出てきます。
場合によっては家や土地などを売却し、現金化してしまうのも一つの方法です。
売却した資金を、老後の生活資金に充てることもできます。
しかし、建て替え・買い替え・住み替えをすることによって大きく生活スタイルが変わることで、自分の心身の健康に害を及ぼしてしまうことも考えられます。
もし実行しようと検討している場合は、家族や親族と事前に相談し、慎重に決断するようにしましょう。
また、お墓の引っ越しや墓じまいについても見落とされやすいため、一度確認しておくことをおすすめします。

デジタルデバイス・インターネット関連情報を整理する

スマートフォンやタブレット、パソコンを整理しておかないと、個人情報などのデジタルデータが残りますし、アカウント等はそのままにしておくと不正利用される可能性もあります。
普段から、使わなくなったサイトは退会しておいたり、不要になったデバイスは処分したりしておきましょう。
また、重要なアカウント情報はエンディングノートなどにまとめておき自分が亡くなった後でも家族が退会処理などをできるようにしておくのがおすすめです。

生前整理をするときのポイント

生前整理は今すぐ始められるものですが、完了するまでには相当な時間がかかります。
徐々に整理するのが一番良いですが、年齢を重ねてから始める方は遠慮なく周りを頼って進めましょう

自分なりのルールを決める

生前整理を始める際には、何をどこまでやるか、迷ったらどうするか、などのルールを事前に決めておくのがおすすめです。
一番の目的は、家族の負担を減らすためなのか自分の今後の人生を充実させるためなのか、といったことを考えるとルールも決めやすいかと思います。
ルールが決まると、作業もはかどるでしょう。

家族と協力しておこなう

物を処分するのは、精神的にも体力的にも負担になりますので、家族に協力してもらうのがおすすめです。
また、整理をしながら、思い出の品が見つかり、当時の思い出話に花が咲くというのも生前整理の醍醐味ではないでしょうか。

大切なことはしっかりと伝える

資産価値の高い物や、家族にとって重要だと思われる物の処分や現金化は、しっかりと家族で話し合ってからするようにしましょう。
自分だけで決めて実行してしまうのは、トラブルの元です。
また、エンディングノートや遺書を書いた場合は、その保管場所をしっかりと家族に伝えておくようにしましょう。
亡くなってしばらく経ってから見つかってしまうと、自分の死後の希望が通らないだけでなく、トラブルになる可能性が高いです。

業者に頼む場合には注意が必要

処分する物が多い場合は、専門業者に頼むのもおすすめ。
しかし、業者によって依頼できる範囲は違うので、事前に確認が必要です。
仕分けから一緒にやってくれて、掃除までやってくれる整理業者もあれば、不要品処分のみが対応範囲な業者もあります。
まずはざっと自分でどこまでできそうか、何を依頼したいのか考えてから、複数の業者に見積もりを取りましょう。

やりすぎも注意

いきなり物を処分しすぎてしまうと、後から必要になった際に後悔したり生活に支障をきたしたりする場合もあります。
特に年配の方にとって、急激なライフスタイルや環境の変化は、健康を損なう恐れもあります。
生前整理を考えている方は、一度に終わらせようとするのではなく、整理をし続ける気持ちで進めましょう。

生前整理は若いうちから少しずつ計画的に始めるのが吉

若いうちに遺書やエンディングノートを書いた場合は、定期的に見直しが必要です。
やろうと思ってもなかなか進まない場合は、家族と相談しながら一緒に進めたり、業者に依頼したりするのも一つの手です。
なるべく一人で抱え込まないようにしましょう
生前整理をおこなうことで、今後の自分と家族の不安を解消し、快適に過ごすためのライフプランニングをしましょう。



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監修者 一級葬祭ディレクター 木村聡太

監修者


木村 聡太

・家族葬のゲートハウススタッフ
・一級葬祭ディレクター
「家族の絆を確かめ合えるような温かいお葬式」をモットーに、10年以上に渡って多くのご葬儀に携わっている。

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