火葬場の仕組みとは?炉の種類や火葬の流れ・費用を解説 |家族葬のゲートハウス [公式] 和歌山 大阪 兵庫のお葬式・ご葬儀

           
2025.12.03
斎場・火葬場

火葬場の仕組みとは?炉の種類や火葬の流れ・費用を解説

火葬場の仕組みとは?炉の種類や火葬の流れ・費用を解説

日本では、葬儀の最後に「火葬」を行うのが、ご遺体を送り出す最も一般的な方法です
しかし、実際に火葬場の中でどのような流れで火葬が行われるのか、また火葬炉の仕組みや費用の目安など、詳しく知らない方も多いでしょう。
本記事では、火葬場の仕組みや火葬の流れ、費用、葬儀との関係についてわかりやすく解説します。

火葬場の仕組みと流れ

火葬は単にご遺体を焼却する作業ではなく、法的手続きから遺族の収骨までを含む一連の儀式です。
ここでは、火葬の一般的な流れを説明します。

火葬前の準備と受付

まず、ご遺体を火葬するためには市区町村役場で「火葬許可証」を発行してもらう必要があります。
火葬許可証は、死亡届を提出した際に同時に交付されます
葬儀社が代行して手続きを行うのが一般的です。
しかし、死亡届を提出する市区町村役場が遠方の場合や、直葬など火葬だけのプランの場合など事務手続きが含まれない場合もあるので注意しましょう。
火葬当日は、火葬許可証を火葬場の受付に提出します。
許可証は火葬後に「埋葬許可証」として返却され、お墓へ納骨する際に必要になります
細かな手続きは地域や火葬場によって違うため、葬儀社や火葬場のスタッフに確認しながら進めましょう。

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火葬炉へ入炉

受付が済んだ後は、火葬炉の前で最後のお別れを行います。
僧侶が同行している場合は読経の中、花や手紙などを棺の中に入れますが、金属やプラスチック類など燃えにくいものは避ける必要があります
そのため、故人が身につけていた眼鏡や腕時計等も一緒に入れられないので注意しましょう。
遺族や近親者が黙祷や合掌をして故人を見送り、最後のお別れが済むと、ご遺体は火葬炉に搬入され、火葬が始まります。
入炉後は、遺族が控室や待合室で静かに待機します。
棺の材質や体格によって燃焼時間が変わりますが、火葬の所要時間はおおよそ1時間〜1時間半程度です。

火葬中の仕組みと温度管理

火葬が始まると、炉内はおよそ800〜1000℃前後になります。
火葬技師と呼ばれる専門職員が燃焼状態をモニターで確認し、遺骨が燃えすぎないよう火力を調整し、ご遺体が均一に焼けるように管理します
ご遺体は、皮膚や筋肉から燃焼し始め、骨も高温で焼かれますが、完全に燃えつきてしまうことはありません
骨の主要成分のリン酸カルシウムは無機質であり、高温で燃焼をしても、分解しにくく、ある程度の形状を維持するようになっています。

火葬後の骨上げ

火葬終了後、遺族は収骨室にて骨上げを行います。
地域によっては二人一組で骨を渡し合う風習が残っており「三途の川を無事に渡れるよう橋渡しする」という意味合いがあるのです
一般的には足の骨から頭の骨へと順に拾い上げ、最後に喪主が喉仏を骨壺の一番上に納めます。
骨上げの作法は地域によって異なる場合がありますが、火葬場のスタッフが手順を説明してくれるので安心しましょう。
骨上げが終了すると、骨壺は骨箱と呼ばれる木の箱に入れられ、布のカバーをかけて遺族に渡されます

火葬場内の炉の種類と仕組みの違い

火葬場で使用される炉にはいくつかの種類があります。
ここでは、代表的な「台車式火葬炉」と「ロストル式火葬炉」の仕組みの違いを紹介します。

台車式火葬炉とは

台車式火葬炉は、棺を台車に載せて自動搬送できるだけでなく、炉内温度や燃焼時間も自動制御されており、効率的かつ安定した燃焼が可能です
台車式火葬炉の上部は、火葬の際に生じるガスが上部で再燃焼され、無煙・無臭化されるような仕組みになっています。
火葬終了後の遺骨も身体の形状のまま残りやすいので、骨上げがしやすいという利点があります

ロストル式火葬炉とは

一方で、ロストル式火葬炉は古くから使用されているタイプで「ロストル」と呼ばれる金属製の格子の上で棺を焼く仕組みです。
棺の下が格子状になっており、下から空気を送り込んで燃焼を助ける構造のため、密閉空間の台車式と比べると燃焼効率が高く、短い時間で火葬を完了させられます
ただし、燃焼を人の手で調整するため、温度調整が難しく、熟練した火葬技師の技術が欠かせません。
また、遺骨も金属製の格子の下にある骨受け皿に落ちる仕組みとなっているため、台車式のように身体の形のまま遺骨が残るわけではないので注意しましょう。

主流は最新の台車式

現在では、火葬炉内部の温度が1,200℃程度まで上昇する火力の高い最新式の台車式火葬炉が主流です。
火力が高いため、火葬時間が1時間程度となり、遺族や参列者の負担も軽減されます
また、コンピューターでの自動制御により温度管理がされ、きれいに遺骨を残せます。
また、職員の安全を確保しつつ、煙や臭気を最小限に抑える構造で、排出ガスも浄化処理を経て外へ排出されるため、周辺環境への配慮がされた設計になっています。

火葬にかかる時間と費用の目安

火葬は葬儀全体の中でも大切な工程ですが、所要時間や費用は地域や施設によって異なります
ここでは、所要時間や料金に関する一般的な目安を紹介します。

所要時間の目安

1時間〜1時間半ほどが一般的ですが、火葬場の混雑状況や炉の性能、遺体の体格によって前後します
遺族は火葬が終わるまで、待合室で故人を偲びながら静かに過ごすのが一般的です。
その際、簡単な軽食や、時間帯によっては昼食(精進落としの席)を用意する場合もあります。

火葬料金の相場

火葬料金は、公営(市内・市外)と民営とで相場が異なります
それぞれの料金相場は下記の通りです。

  • 公営火葬場:無料~5万円程度(地域による)
  • 民間火葬場:5~10万円程度(施設による)

市内料金というのは、火葬場が定めた市内や近隣の住民票を持つ、管轄区域内の方の火葬を行う場合の料金です。
その際、市内・市外で分けられている場合もあります。
喪主がその地域の住民票を持っていれば、市内料金が適用される場合もあります。

  • 市内料金:無料〜1万円前後
  • 市外料金:5万円〜10万円前後

公営なのか民営なのか市内なのか市外なのかで火葬料金に大きな違いがあります。
葬儀社によっては火葬料金が含まれた葬儀プランとなっている場合もありますが、管轄区域内の公営火葬場を利用した場合の料金しか含まれていないケースもありますので、注意してください。

葬祭費・給付金制度

故人が国民健康保険や社会保険に加入していた場合、葬儀後に葬祭費や埋葬料として一部が支給されることがあります。
金額は自治体によって異なりますが、おおよそ1〜7万円程度です。
また、生活保護を受けている方が亡くなり、喪主も生活保護を受けていて費用が払えない場合には「葬祭扶助制度」という自治体より葬儀費用が支給される制度があります。
ただし、支給金で行える葬儀は火葬のみを行う直葬で最低限の品物が用意されたものになります。

火葬場が葬儀の中で果たす役割

火葬場は故人の顔を見られる最後の場です。
海外では土葬が主流の国もありますが、日本では99%以上のご遺体が火葬されているので、単なる施設ではなく、故人との最期の時間を過ごす場所としての役割を持っています。

通夜式・告別式・火葬の流れ

地域によって火葬までの流れは違っていて、大きく分けて下記の3つに分かれます。

呼び方 火葬までの流れ 概要
①後火葬 通夜→葬儀・告別式→火葬 一番よく知られている形式。
②前火葬 通夜→火葬→葬儀・告別式 農業や漁業が盛んな地域、山間部や豪雪地帯では前火葬が多いとされている。
③骨葬 火葬→通夜→葬儀・告別式

・居住地以外で亡くなった方の場合、遠方へご遺体を搬送するのは高額な費用がかかるため、火葬だけ死亡地で行い、その後居住地や故郷の葬儀場で葬儀・告別式を行うケース。

・夏場に亡くなり、菩提寺や親族の都合ですぐには葬儀が行えない場合、先に火葬を済ませてから葬儀・告別式を行うケース。

・ご遺体の損傷が激しく、ご遺族の気持ちや衛生面に配慮したケース。

②や③の場合は、参列するタイミングによっては故人の顔を見られない場合もあります
地方の葬祭場などで行われる葬儀の場合は、葬儀行程をよく確認するとよいでしょう。

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葬儀形態と火葬の関係

近年は、葬儀場を使用せずに、通夜・告別式を省略して火葬のみ行う「直葬」や、火葬炉の前で少しだけお別れの儀式を行う「火葬式」も増えています。
葬儀のやり方も多様化していますが、どんな形の葬儀でも火葬場は必ず利用しますので、葬儀社と連携しながら、火葬のスケジュールや費用を調整することが大切です。

火葬場の仕組みを知ることで葬儀への不安を減らそう

火葬場は、故人を最後に穏やかな気持ちで見送るための大切な施設です。
火葬の仕組みや流れ、費用の目安などを知っておくことで「初めての葬儀で不安」という方も安心して落ち着いた対応ができるでしょう。
わからない点があれば、葬儀社や火葬場、自治体に相談しながら進めると安心です。

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監修者 一級葬祭ディレクター 木村聡太

監修者


木村 聡太

・家族葬のゲートハウススタッフ
・一級葬祭ディレクター
「家族の絆を確かめ合えるような温かいお葬式」をモットーに、10年以上に渡って多くのご葬儀に携わっている。

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