葬式のメイクの仕方は?質素で清潔で場に合ったメイクの仕方を解説!!
葬式の場でのメイク

突然、喪主・ご遺族として葬式の準備を執り行う、もしくは参列者として出席するとなると、様々な準備が必要です。
いろいろな葬式の準備の中でも、気が回りにくいものの一つがメイクであり、普段のようなメイクで葬式の場に臨むと、ルールを知らない人として気まずい思いをすることになります。
葬式の場は、喪主・ご遺族、参列者も含めて、故人への悲しみを表す場であり、普段とは違うルールが存在します。
今回の記事を読めば、葬式の場にふさわしいファンデーション、目や眉やまつげ、リップ類、ネイルや香水等のメイク全般の知識を理解できるようになります。
葬式のメイクにおける全般的な考え方
基本的に、葬式の場でのメイクは、フォーマルな場にふさわしい質素で慎ましやか、そして清潔感を醸し出すようなメイクが求められます。
故人への悲しみを表す葬式では、自身を華美にしたり目立たせたりする化粧は一切必要ありません。
葬式での顔のメイク

葬儀では、ベースメイクを作りこみ過ぎず、濃くならないようにすることが基本です。
片化粧(かたげしょう)
葬儀の際の際に女性が施すべき化粧は片化粧と呼ばれるもので、全体的に控えめで落ち着いた薄い色のメイクのことをあらわし、派手にならず口紅を使わない化粧をすることです。
ただし、口紅をしないため、唇の血色や厚みが気になる方もいるかもしれませんが、最近では片化粧においてもナチュラルな色味の口紅であれば使用できる傾向にあります。
しかし血色の良い明るい色の口紅ができないからといって、リップグロス(唇にツヤをプラスするためのアイテム)や、ラメ入りの透明グロスなどの使用は控えましょう。
片化粧とナチュラルメイクとは違う
片化粧とよく混同されるものにナチュラルメイクがあります。しかし、基本的にこの2つは全くの別物なので注意が必要です。
・ナチュラルメイクとは自然な顔を作り上げるためにしっかりとメイクをすることです。
・片化粧は、全体的に控えめで落ち着いた薄い色化粧自体を控えめにするメイクです。
すっぴんはNG
葬式には控えめの薄い化粧が好ましいですが、全く化粧をしない、いわゆるすっぴん状態は、フォーマルな場面に出席する準備をしていないと受け取られるため、ふさわしくありません。
葬式では様々な準備をしなければいけませんが、手を抜いてノーメイクで臨むと場の雰囲気に合わず気まずい思いをすることになるでしょう。故人への悲しみの気持ちを表すためにも、派手だったり極端なメイクは避けて、最低限かつ整った身だしなみを心がけるように気を付けることが大切です。
ファンデーション
ファンデーションにおいては、艶感のあるベースメイクは葬儀のメイクマナーに反しているので控えましょう。
マット(光沢が無い、反射しないという意味)な肌を作るには、パウダータイプのファンデーションがおすすめです。
リキッドタイプの場合は、プレストパウダー(パウダーをプレスした固形状のフェイスパウダーのこと)で艶を抑えます。ラメ入りのファンデーションは基本的には使用しないようにしましょう。ツヤが出過ぎている肌は、故人への悲しみの場である葬式の雰囲気にはそぐいません。ファンデーションは薄く塗り、肌のシミや目のクマが気になる場合にはコンシーラーを使ってください。
チークは基本的には使用しない
葬儀に参列する場合のメイクでは、チークは血色が良くなり必要以上に健康的に見えてしまい、葬儀の場にふさわしくないので使用しないほうがいいでしょう。
かといって顔色が悪く不健康に見えてしまうのも周囲に心配をかけてしまうので、肌に近い色のチークを薄く使いましょう。ファンデーションと同じく、もちろんパールやラメ入りのチークはNGです。
ベースメイクを施すときは、参列者のなかに自らが入っっても違和感がないようなイメージをすることが大切です。
葬式での目と眉のメイク
顔のメイクでのファンデーションと同様に、アイメイクもあくまでもナチュラルに、きちんとした印象を作ることを心がけましょう。
アイシャドウは基本的に使わない
葬式の場では濃い色や派手な色、明るい色のアイシャドウはマナー違反となるので基本的には使用しないようにしましょう。ただし、顔色が悪く見えたり不健康に見えたりする場合に限り、ナチュラルなブラウン系かベージュ系を使って顔色を整えるようにします。もし使用する場合でも、ラメやパール入りは避けるようにしましょう。
アイラインも使わない
葬儀でのメイクマナーでは、目元をぱっちりとさせるアイラインも表情を華やかにさせる可能性があるので基本的には使いません。どうしても使う場合は、さりげなく少量でラインを細く書きましょう。
マスカラも使わない
まつげのボリュームや長さを出し過ぎると華やかな印象になってしまうので、マスカラは使う場合は一度塗り程度にとどめるようにしましょう。マスカラもアイラインも、使用する場合はウォータープルーフタイプ(汗や涙などの水分に強く、付けたまま海やプールに入っても落ちにくいもの)にしましょう。
つけまつげは色や長さに注意
従来、葬式の場ではつけまつげはマナー違反とされてきました。
しかし、最近ではまつげエクステ(人工毛を1本ずつ丁寧に付けることで、ボリュームや長さをアップさせる)も含め、つけまつげを日常的に使用している人も増えていますので、華やかになり過ぎていなければ、そのまま付けていても構いません。ただし、色付きのつけまつげや、長すぎるものは葬儀の場では外した方が無難です。
葬式での唇のメイク
葬式の場でのメイクの基本である片化粧では、口紅も塗らないことがマナーとされています。
近年、顔色が悪い時などで使用が許されるケースもありますが、使用する場合は慶事を連想させる「紅色」は避けて、薄くナチュラルな色を使うようにしましょう。もちろん派手な色や明るすぎる色、ラメやパール入りは避けるようにしましょう。
葬式でのメイクのその他のマナー(ネイル・香水)
メイク以外での葬式での身だしなみとして、ネイル・香水ですが、従来のメイクマナーでは基本的に使わないものと認識されてきました。
しかし近年では、クリアな色やベージュなどのネイルを使う分には問題ないとされています。ただし、あくまでも清潔かつ質素な印象を与えることが目的なので、華美や派手のネイルのデコレーションはしないようにしましょう。
もしも簡単に落とせないジェルネイルをしている場合は、葬式の服装の一部として許可されている手袋で爪を隠す方法もあります。
香水は華美なイメージがあるためし、他のメイクのように視覚的に体調が悪いように見える部分を隠すことにはなりませんので、基本的に使用しません。
中学生・高校生の葬式でのメイク
基本的に、メイクは大人の女性のマナーとして考えられており、中学生や高校生にはメイクをする必要はありません。
これは高校生までは子供であり、メイクは必要無いと考えられてきた昔の日本の考え方の名残ですが、現在は高校生もメイクをする人もいますので、葬儀でメイクが必要だと思う場合には、大人の片化粧よりも薄くして化粧をしているかどうかわからない程度にしておくとようにしましょう。
まとめ
葬式の知らせは突然やってくるもので、当日のための準備がたくさんあり、普段のメイクどうりでよいかという点まで考えが及びにくいかもしれません。
しかし、葬式は故人への悲しみを表す場ですので、そのことを踏まえてルールにのっとって質素で慎み深い清潔感を出すメイクで臨まないといけないということを覚えておかないといけません。
私も実の父を亡くした時の葬式で、その時葬式の段取りを取り仕切った叔父から、葬式は自分を見せる場ではないことを教わりました。
葬式の場は自分のための場ではないことを理解して、その場に即した正しいメイクを理解して臨みたいですね。