自然死とは何?老衰や尊厳死との違いは?20代の若者もなるのか・兆候・原因も紹介 |家族葬のゲートハウス [公式] 和歌山 大阪 兵庫のお葬式・ご葬儀

           
2025.06.23
終活

自然死とは何?老衰や尊厳死との違いは?20代の若者もなるのか・兆候・原因も紹介

自然死とは

高齢化社会が進むにつれて、自然死を迎える人も増加傾向にあります。
一般的な死因として認識されるようになりつつある「自然死」ですが、どんな最期なのか知らないという人も多いのではないでしょうか。
この記事では、自然死とは何なのか、兆候や原因についても解説します。

自然死とは?老衰・尊厳死・安楽死の違いは?

自然死とは、病気や外傷などが原因ではない死因のことをいいます。
平穏死とも呼ばれており、寿命を全うして最期を迎える状態を指すのです。
特定の病気や、事故・事件による外傷といった要因がなく、眠るようにして自然に亡くなる状態のみが「自然死」と認められます。
また、循環器系のトラブルにより、いきなり倒れて死に至る突然死も、自然死に分類されるのです。
以下では、老衰や、尊厳死・安楽死との違いについて解説します。

老衰との違い

高齢者が亡くなる際の死因に「老衰」と呼ばれるものがありますが、自然死との違いはなく、ほぼ同義語として考えていいでしょう。
加齢に伴って身体機能が弱まることで、自然死を迎える可能性が高くなるため「老衰」という言葉が使われます
老衰死も自然死と同様に、病気や外傷が死の要因となっていない場合がほとんどです。
ただし、老衰により誤嚥性肺炎などの病態を併発して亡くなった場合、死因として老衰も記載されることがあります。

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尊厳死との違い

尊厳死とは、生きるための延命治療を行わず、人間としての尊厳を保ちながら自然な形で死を迎えることを指します。
自然死と似ているようにも感じますが、自然死は死に直結する要因を持たないのに対し、尊厳死は延命治療をしないと生きられない状態にあることが異なる部分です。
生命を保つための治療はせず、病気による痛みや苦しみを緩和するケアを受けながら、自然に最期を迎える状態を尊厳死と呼びます。

安楽死との違い

安楽死とは、本人の希望や家族の同意を得て、薬物投与により人為的に死を迎えることをいいます。
治療法のない病気により死期が迫っている人が、身体的苦痛に耐えられず、自らの意思で死を望む場合のみに行われる行為です。
「医療的な介入により意図的に死期を早める」という点が、寿命を全うする自然死とは大きく異なります。
なお、安楽死は日本では法律的に認められておらず患者本人が死を希望した場合でも不可能です。

自然死の原因とは?

寿命を全うして最期を迎える自然死は、どのような原因で起こるのでしょうか。
ここでは、自然死を迎える理由と考えられる二つの原因を解説します。

老化

自然死を迎える大きな理由の一つが、加齢・老化による身体機能の低下です。
加齢によって身体の細胞が徐々に退化していき、臓器や筋肉の働きが弱まると、日常生活を送るうえでの動作も難しくなってきます。
次第に食事からの栄養を臓器が吸収しにくくなり、最終的に全身機能が衰弱すると生命を維持できなくなってしまうのです。
「老衰」ともいわれており、平均寿命を超えた年齢で最期を迎えた場合は、老衰死と判断されやすくなります。

循環器系のトラブル

循環器系のトラブルによって倒れ、急に亡くなってしまう突然死も、自然死として位置づけられます。
病名としては心不全・心筋梗塞・心筋症・弁膜症といった心臓病が多く、これらを「急性心臓死」と呼びます。
医学の定義では「発症から24時間以内の死亡」を突然死としており、高齢者だけでなく健康な若者でも起こりうる自然死の一つです。

自然死の兆候とは?

心不全・心筋梗塞などによる突然の自然死は予測が難しいのに対し、老衰が原因となる自然死はいくつかの兆候があるといわれています。
ここでは、老衰による自然死の兆候を解説するので、サインを見逃さないようにしましょう。

食欲不振になる

老衰が進行すると、必要なエネルギー量の減少に伴い、食事量も次第に減っていきます。
味覚や嗅覚の機能も低下するため、食事の楽しさが以前より感じられなくなる人も少なくありません。
また、歯が弱くなることで咀嚼が難しくなるほか、筋力の低下により飲み込む力も衰えていき、食欲不振になります。
その状態が続くと栄養不足に陥り体力のさらなる低下を引き起こすため、自然死のリスクを高めてしまうのです。
固形物の摂取が難しくなった場合は、ペースト状にした柔らかい食事を用意したり、点滴で栄養補給したりする必要があります。

身体機能が落ちる

年齢を重ねるにつれ、全体的な身体機能が徐々に衰えていきます
これは加齢が原因で新しい細胞分裂が行われなくなり、身体細胞が再生せず老化することによって、次第に筋肉や臓器の機能が劣化していくためです。
今まで当たり前のようにできていた日常動作も難しくなっていき、食事の栄養も臓器が吸収しにくくなっていきます。
また、活動量が落ちることでさらなる身体機能の低下を加速させ、自然死のリスクを高めるとされているのです。

加齢性筋肉減少症(サルコペニア)を発症する

加齢性筋肉減少症とは、加齢によって筋肉量の減少や筋力・握力低下を引き起こす状態のことです。
医学的には「サルコペニア」と呼ばれており、この症状が老衰の始まりとも考えられています。
「頻繁につまずく」「歩行スピードが落ちる」などといった症状が代表的で、徐々に立ち上がる動作も難しくなっていくでしょう。
また、食べ物や液体を飲み込む嚥下機能も低下し、食事中にむせたり飲み込むのがつらくなったりするほか、誤嚥性肺炎のリスクも高まります。
その結果、身体機能が弱まって虚弱化していき、自然死に至るのです。

体重が軽くなる

急に体重が軽くなることも、自然死の兆候と考えられます。
原因は身体の筋肉量減少によるものだけでなく、老衰によって食事の栄養が吸収しにくくなるためです。
「食べているのに痩せる」といった場合は、低栄養状態になっている可能性があり、そのままにしておくと体力や免疫力の低下を引き起こします。
点滴での栄養補給など、医療的なケアを受ける必要があるので、医師に相談しましょう。

睡眠が多くなる

老衰が進むと、睡眠時間がとても多くなってきます。
これは身体機能の低下によって少しの活動でも疲れやすくなったり、脳機能の低下で意識を保つのが難しくなったりするからです。
多くの時間を寝て過ごすので、運動や栄養を摂取する食事の時間が減り余計に体力がなくなるといった悪循環を引き起こします。
ほぼ一日中寝てばかりの生活になった場合は、自然死の兆候と考えて良いでしょう。
なお、脱水症状や認知症など、ほかの健康問題によって睡眠が長くなっている可能性もあるため、注意深く見守って適切なケアを受けさせることが大切です。

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20代の若者も自然死する可能性がある?

自然死とは高齢者に限ったものではなく、20代〜30代の若者や、乳幼児でも自然死を迎えることがあります。
成人の自然死は、心不全・心筋梗塞などの急性心臓死がもっとも多く、次いで脳梗塞・くも膜下出血など脳血管トラブルによる自然死が多いといわれています。
なお、原因がわからないことも少なくなく、突然死のリスクを防止するためには健康的な生活を意識するのが大切です。
また、特に疾患のない赤ちゃんでも、乳幼児突然死症候群(SIDS)によって自然死する場合もあります。
今まで元気だった乳幼児が、眠っている時にいきなり心臓が止まってしまう原因不明の病気で、何の前触れもないのが特徴です。
うつぶせ寝や、赤ちゃんの近くでの喫煙などがリスク因子とも考えられていますが、詳しい原因はわかっていません。
このような若者や乳幼児の突然死は兆候がなく、予測できないのが恐ろしい部分です。

自然死とは苦しみを伴うもの?

老衰による自然死は、身体機能の低下とともに、脳機能も低下している場合がほとんどです。
そのため、苦しみや痛みを感じることは比較的少なく、安らかに亡くなる人が多いといわれています。
ただし、循環器系のトラブルによる急性心臓死が原因で亡くなる場合は、苦痛を伴いやすいようです。
自然死のすべてが眠るようにして亡くなるわけではなく、死に至る原因によるといえるでしょう。

自然死を迎える間に家族ができることとは?

大切な家族が自然死を迎える前に、本人とのコミュニケーションをしっかりと取っておくことが大切です。
多くの人は、終末期に自分の意志を家族に伝えられないまま、亡くなってしまうのが現実だといわれています。
そのため、相手がきちんと会話できるうちに「万が一の場合の延命治療はどうするか」「どんな葬儀を希望するか」など、エンディングノートを記してもらうのがおすすめです。
近年では「終活」という言葉もあるほど、自分の人生の最期を考える活動が一般的になっています。
まだ元気な親に死を意識させるのは気が引けるかもしれませんが、事前に希望を聞いておくことで、理想の最期を叶えさせてあげられる可能性も高まるのです。
終活のメリットを伝え、大切な親の最期を一緒に見つめ直してみましょう。

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自然死とは主に老衰が原因となる亡くなり方。突然訪れる前に家族ができることをしましょう

加齢による老衰が原因の自然死は、食欲不振や身体能力の低下など、いくつかの兆候があるとされています。
自然死のサインをよく理解して見逃さないようにすると、大切な家族の最期を覚悟して迎えられるでしょう。
相手が元気なうちに終活について話し合っておくと、本人の意志を尊重できますよ。

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監修者 一級葬祭ディレクター 木村聡太

監修者


木村 聡太

・家族葬のゲートハウススタッフ
・一級葬祭ディレクター
「家族の絆を確かめ合えるような温かいお葬式」をモットーに、10年以上に渡って多くのご葬儀に携わっている。

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