火葬場が混雑するのはなぜ?予約手続きの流れや混雑を避ける方法を解説 |家族葬のゲートハウス [公式] 和歌山 大阪 兵庫のお葬式・ご葬儀

           
2025.12.01
直葬・火葬式

火葬場が混雑するのはなぜ?予約手続きの流れや混雑を避ける方法を解説

火葬場 混雑

「火葬場が混雑して予約が取れない」「火葬まで一週間待った」といった話を聞いたことがある人もいるかもしれません。
近年、都心を中心に死亡者数の増加による施設不足が深刻化しています。
本記事では、火葬場の混雑が起こる背景や時期とその影響、予約手続きの流れや混雑を避ける方法を解説します。

火葬場が混雑する背景

火葬場の混雑は、高齢化や都市計画施設の整備状況さらに暦や季節の影響など複数の要因が重なって生じています。
まずはその根本的な背景をみていきましょう。

高齢化と死亡者数の増加

日本では、団塊世代の高齢化が進み、年間死亡者数が増えたことにより、火葬件数が増加しています。
特に都市部を中心に火葬の需要が供給を上回る状態が常態化している状況です。
厚生労働省の統計によると、全国の死亡者数は2040年頃に167万件でピークを迎え、それまでは全国的に増加傾向が続くと見込まれています。

参考:厚生労働省「日本の将来推計人口(令和5年推計)

都市部と地方で異なる混雑状況

都市部では人口密集地が多く、火葬場の敷地・用地確保が困難な状況にあります。
「火葬場」に対するイメージもあり、適当な土地があったとしても周辺住民の理解が得られにくいのも新設が進まない理由の一つでしょう。
そのため、古い施設を一部改修する程度にとどまり、火葬炉の増設や整備が思うように進んでいません。
一方で、地方では人口の減少と共に、火葬場の利用も減少傾向にあるため、都市部のように何日も空きがないという状況はなく、混雑状況には差があります。
ただし、地方の火葬場における空き状況も地域によって異なるため注意が必要です。

冬季や友引、年末年始・お盆など季節要因

特に都市部では、火葬場の混雑が年間を通して起こりますが、時期や季節の要因もあります。
年間を通して混みやすい季節や予約が集中する暦の傾向を知っておくことで、いざという時に備えられるでしょう。

季節的な要因、暦の影響

冬季は寒暖差や感染症肺炎などで体調を崩す高齢者が多く、死亡者数が年間で最も増える時期のため、火葬場の予約が取りにくくなります。
特に都市部では、火葬待ち日数が3~5日になることもあるのです。

友引の影響

日本では「友引は葬儀を行わない」という風習があり、それにともなって火葬場自体が休業になることが多くあります。

「友引」は中国で生まれた占いの考えで、六曜の中の一つです。
その漢字から「友を引く」と解釈され「故人が生者を連れて行く」「不幸が連鎖する」と言われており、これまでの日本では葬儀が避けられてきました。
六曜自体は仏教に関係ありませんが、中には友引の葬儀は避ける僧侶もいます。
友引を避ける日程での葬儀になった結果、友引前後に予約が集中しやすく、特に午前の時間帯は予約が取りにくくなってしまいます。

年末年始やお盆

年末年始やお盆などは、多くの火葬場が休業になります。
そのため休業中に亡くなった人の火葬予約が休み明けの日程からどんどん埋まる形になるのです。
結果として、年末年始の休業日明けの火葬予約は、全国的に取りづらい傾向にあります。

【関連記事】
お盆に葬儀や火葬はできる?葬儀までご遺体を管理する方法や注意点なども解説

火葬場が混雑した場合の影響

火葬場を利用するには予約が必要ですが、繁忙期には希望する日時が取れないことも珍しくありません
希望する日時に予約できない場合の影響をみていきましょう。

火葬予約が取れず、数日待機が必要になる

火葬場が混雑すると、まず問題となるのが予約の取りづらさです。
特に都市部では、死亡届を提出して死体火葬許可証を取得しても、すぐに火葬の予約ができない場合があります。
火葬場の空き状況は自治体や葬儀社を通じて確認できますが、数日〜1週間程度の待ち日数が発生することも多いでしょう。
また、火葬炉の稼働効率や葬儀行程の関係で予約が午前中に集中する傾向があり午後枠が限られている火葬場も少なくありません。
基本的に葬儀日程は火葬場の予約状況に合わせて決めるため、待ち時間が長期化すると、遺族にとって体力的にも精神的にも負担になります。

ご遺体の安置や搬送に影響が出る

火葬の順番を待つ間はご遺体を安置しておく必要があり、ドライアイスでの保存がほぼ必須です。
1日あたり3,000円~5,000円程度なので、安置期間が長くなるとその分負担も増えます。
たとえば3日間の待機が必要になった場合、安置室利用料とドライアイス代を合わせて2〜3万円程度の費用が追加で発生することも珍しくありません。
また暑い季節の場合、ドライアイスだけでの対応では2~3日が限界です。
そのため、移動式の冷蔵ボックスや冷蔵室での安置を検討しなければなりません
自宅に安置できない場合は、葬儀社や斎場の安置室を利用しますが、混雑期には満床であることも多く、その際は提携施設への搬送となります。
搬送費は10kmあたり1万円前後です。
また、安置施設の利用費は施設によって違いますが、1日あたり5千円〜1万円前後が目安となるでしょう。

通夜・告別式・火葬の日程調整に支障が出る

葬儀日程を決める際は、式場、火葬予約、僧侶の都合に合わせた日程調整が必要になります。
火葬場の予約状況が葬儀全体の日程に大きく影響しますので、火葬場の予約が取れないと、式場・僧侶の都合を調整する必要が出てきます。
また火葬場の予約が確定してから、火葬許可証の提出やその他の行政手続きを行うケースも多いです。
手続きのタイミングを誤ると火葬日程を再調整しなければならないこともあります

火葬場の予約・手続きの流れと注意点

基本的な火葬場の予約手続きの流れは下記です。

    1. ①火葬場の確認・予約(葬儀社が代行)

    2. ②葬儀日程の確定
    3. ③死亡届の提出(市区町村役場へ)
    4. ④火葬許可書の交付

地域や葬儀社によっては火葬場を予約する前に死亡届の提出が必要な場合もあります
細かな注意点をみていきましょう。

予約は葬儀社が代行するのが一般的

火葬場の予約は、基本的に葬儀社が代行します。
個人で直接予約できる自治体も一部ありますが、ほとんどの場合は葬儀社が死亡届の提出・火葬許可証の取得・火葬場の予約を一括して行います。
ただし、直葬や火葬式などのコンパクトな葬儀の場合、葬儀社によっては市区町村役場で行う事務手続きは費用に含まれていないケースもありますのでよく確認しましょう。

混雑状況を見越した早めの手配が重要

冬季期間や、友引明け、年末年始の休業日明けなどの繁忙期は、通常よりも早い段階で予約が埋まります。
火葬炉の稼働数を超える需要が発生した場合、複数日待機が必要となるでしょう。
火葬場の予約状況や空き情報は、葬儀社が随時把握していますしオンラインで空き状況を公開している自治体もあります
火葬場の空き状況は日々変わるため、死亡が確認されたら早めに葬儀社・関係各所へ連絡することが大切です。

火葬場の混雑を避けるためにできること

火葬場の混雑は完全には避けられませんが、準備と情報収集によって待機や費用を最小限に抑えることができます
以下では実践的な対策を紹介します。

他市や民間火葬場の利用を検討する

希望する火葬場が満杯の場合、民間や他地域の火葬場を利用することも選択肢のひとつです。
ただし、近隣に民間火葬場がない地域もあり、民間火葬場は公営火葬場よりも割高です。

  • 公営火葬場:無料~5万円程度(地域による)

  • 民間火葬場:5~10万円程度(施設による)

また、他地域の火葬場を利用する遠距離利用の場合は搬送料もかかりますし火葬場の利用料も管内・管外でかなり違います

  • 管内料金:無料〜1万円前後

  • 管外料金:5万円〜10万円前後

管外での火葬というのは、火葬場が定めた市内や近隣の住民票を持つ方以外の火葬を行うという意味です。
管内での火葬料金は1万円前後なのに対し、管外での火葬は5~10万円の費用がかかります。
安置施設の利用料と火葬料、遺体搬送費用のバランスを考慮して検討するとよいでしょう。

安置施設や葬儀社の体制をうまく活用する

混雑時には、葬儀社が運営する安置施設や霊安室を活用するのが現実的です。
最近では、安置室を増設したり冷蔵ボックスを保有したりする葬儀社も増えており、安置に関する整備が進んでいます。
また、エンバーミングという手段もありますが、費用も15~25万円前後と冷蔵保存と比べると高額です。
そのため「ご遺体を長期保存したい(最大50日程度)」「損傷したご遺体を復元して最期にお別れしたい」場合に取られる選択肢でしょう。
告別式の前に火葬をする地域かどうかによって火葬場の人気の時間帯が違います。
利用される際は菩提寺の住職や葬儀社のスタッフに相談してみるとよいでしょう。

混雑を避けるためにできる準備

混雑を避けるための事前準備は可能です。

  • 友引や繁忙期(冬季・年末年始・お盆)を把握しておく

  • 終活の一環として、希望の葬儀社・火葬場をリストアップする
  • 火葬場の立地・利用料・予約方法を事前に調べておく
  • その地域で火葬場の予約が集中しやすい時間帯を確認しておく
  • 葬儀の事前相談に行ってみる

もし繁忙期にご家族が亡くなられた場合の対応や費用をあらかじめ想定しておくと、いざとなったときに焦らずにすみます。

火葬場の混雑に備え、早めの準備と情報収集を

火葬場の混雑は、主に高齢化による死亡者数の増加と、都市部での施設不足が原因です。
死亡者が増える冬季や、友引・年末年始の休業日明けなどは特に予約が集中し、複数日待たなければならないケースもあります。
いざという時に慌てないためにも、家族で話し合い地域の火葬場や葬儀社の情報を把握しておくことをおすすめします。

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監修者 一級葬祭ディレクター 木村聡太

監修者


木村 聡太

・家族葬のゲートハウススタッフ
・一級葬祭ディレクター
「家族の絆を確かめ合えるような温かいお葬式」をモットーに、10年以上に渡って多くのご葬儀に携わっている。

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