火葬に参列する人のマナーとは?葬儀当日の流れや服装・香典の注意点を解説 |家族葬のゲートハウス [公式] 和歌山 大阪 兵庫のお葬式・ご葬儀

           
2025.12.05
斎場・火葬場

火葬に参列する人のマナーとは?葬儀当日の流れや服装・香典の注意点を解説

火葬に参列する人のマナーとは?葬儀当日の流れや服装・香典の注意点を解説

葬儀に参列した経験はあっても「火葬場に行くのは初めて」という人も珍しくありません。
火葬に参列するときは、立ち居振る舞いなど葬儀中とは少し異なるマナーがあります。
この記事では、火葬に参列する際の基本的な流れやマナー、炉前でのお別れの仕方、骨上げの作法などを詳しく解説します。

火葬に参列するとは?葬儀との違い

火葬に参列するといっても、葬儀・告別式との違いを正しく理解しておかないと流れがつかみにくいものです。
ここでは、葬儀と火葬の関係火葬式(直葬)が選ばれる背景火葬場に行く人の範囲など、基本となる知識を整理します。

葬儀・告別式・火葬の関係

葬儀と火葬は同じ日に行われるケースが多いですが、厳密には異なる儀式です。
下記の表にてそれぞれの儀式の意味を確認しましょう。

名前 概要
通夜 亡くなった方のご遺体を囲んで「最後の夜を共に過ごす」儀式
葬儀 故人の冥福を祈り、仏教・神道など宗教的な形式にのっとって行われる儀式
告別式 親族以外の友人・知人が故人と最後の別れをする場
火葬 遺体を荼毘(だび)に付す、葬送の最終過程

葬儀形式や地域にもよりますが、一般弔問客は通夜のみに参列し葬儀・告別式に参列するのは故人の近親者のみになるケースが一般的です。
また、近年は通夜を省略した「一日葬」のほか、葬儀・告別式を省略し、火葬のみを行う「火葬式」や「直葬」と呼ばれる形式も増えています。
また「家族葬」とは、参列者を近親者のみに限定し、一般の方の参列はお断りする葬儀のことをいいます。

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火葬式(直葬)とは?近年増えている理由

一般的に「火葬式」とは斎場を利用せずに、火葬場の炉前で僧侶による読経やお別れの儀式を行ってから火葬する形式のことをいいます。
「直葬」とは、見送りができる最低限の物品を用意し、火葬のみを行う形式のことです。
葬儀費用を抑えられることや故人の遺志を尊重したシンプルな見送りができることから、都市部を中心に選ばれることが増えています。

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火葬場に行く人の役割と参列範囲

火葬場に行くのはどこまでの関係の人、といったようなルールはありません
ただ、火葬中の待合室も広さは限られていますので、基本的には喪主や遺族普段から付き合いのある近しい親族そして故人と特別に関わりのあった知人となるでしょう。
一般参列者が火葬に立ち会うのはまれですが、地域や葬儀形式によってはご近所の方なども火葬場まで同行する場合も珍しくありません。
わからない場合は火葬に同行してもいいか、喪主や遺族にあらかじめ確認しておくようにしましょう。

火葬に参列する場合の当日の流れ

火葬場に向かう当日は、予約時間が決まっているため事前に全体の流れを理解しておくと安心です。
ここでは、火葬場到着から収骨までの一連の動きを丁寧に解説します。

出発前の準備と持ち物

火葬に参列する際は、控えめな黒い礼服で参加します。
葬儀の無い直葬や火葬式でも、迷った場合は喪服を着用するのが無難です。
持ち物は香典、数珠、ハンカチで、光沢のない黒のバッグや靴を着用するのが基本。
念のため袱紗(ふくさ)に包んだ香典をすぐ取り出せるようにしておくと安心です。
もし都合により遅れる・欠席する場合は、遺族も火葬場までの移動車の利用人数や昼食の人数などを確認をする必要があるため、早めに連絡を入れるのがマナーです。

火葬場到着から炉前でのお別れの儀式

火葬場に到着すると、係員や葬儀社の案内に従って炉前ホールに移動します。
棺が火葬炉の前に安置されており、僧侶による読経や焼香が行われ、納めの儀式を行う場合もあります。
焼香の際は静かに一礼し、合掌して故人を偲びましょう。
その際、炉の前では長く立ち止まらず順番にお別れを済ませるのがマナーです。

火葬中のマナー

火葬には通常1時間〜1時間半ほどかかります。
その間は控室に案内され、喪主や親族とともに過ごします。
火葬がご遺族にとっては一番辛い時間であることも多いため、遺族の気持ちに配慮した行動を心がけ携帯電話の使用などにも注意が必要です。
また、喪服の上着はなるべく着用したままがよいでしょう。
もし脱ぐことがあっても、収骨の際には再度着用します。

収骨(骨上げ)の手順とマナー

参列者が順に箸を使って遺骨を骨壷に納める「骨上げ」は、非常に厳粛な儀式です。
骨上げは、長さが違う木製と竹製の箸を使って行います。
また、地域によって骨上げのやり方にも違いがあり、二人一組でお骨を拾ったり、一人が拾ったお骨をもう一人の人へ箸渡したりする方法などがあります。
二人一組になるのは、故人を失った悲しみを分かち合う意味、箸渡しをするのは故人が三途の川を無事渡れるように橋渡しする意味があるそうです。
遺骨は故人と関係の深い人から、足元背骨肋骨と下から順番に拾い上げますが多くの場合喪主が最後に喉仏を骨壺に納めます
細かい作法は地域によって違うこともあり、その都度火葬場のスタッフから案内がありますので、しっかり話を聞いて行いましょう。

火葬後の流れ(会食・解散など)

葬儀行程のどこで火葬をするかで、その後の流れが変わってきます。
地域の風習や喪家の事情によって、火葬のタイミングは「後火葬」「前火葬」「骨葬」の3つに分けられます。

名前 葬儀全体の流れ 火葬後の流れ
後火葬 (通夜)→葬儀・告別式→火葬 ・火葬後は精進落としをするケースが多い(火葬中に行うことも)
前火葬 (通夜)→火葬→葬儀・告別式 ・火葬が終わり次第、斎場に戻り開式を待つ
骨葬 火葬→(通夜)→葬儀・告別式 ・火葬の後は何もせずに解散し、通夜や葬儀・告別式は別日で設定されているケースが多い

火葬後は、葬儀や法要が無事に終わったことを報告し、故人の供養と参列者への感謝を表現する「精進落とし(会食)」が行われることが多いです。
精進落としは、本来初七日法要や四十九日法要の後に行われていましたが、近年は初七日法要を繰り上げて葬儀と同日に行われる傾向があるため「後火葬」の場合は精進落としも火葬の後に行われます。
また、初七日法要に加えて四十九日法要も繰り上げて行った場合、精進落としの前に納骨まで火葬と同日に済ませてしまう場合も珍しくありません。
また、近年では家族葬が増えたこともあり、火葬までの葬儀行程が全て終了した後にも精進落としの席を設けずに、代わりのお弁当や品物を親族に渡して散会とするケースも増えています

火葬に参列する際に知っておきたいマナーとしきたり

火葬場では、炉前でのお別れ・控室での過ごし方・骨上げの手順など、知っておくべきマナーや決まりがあります。
副葬品の可否や分骨の注意点など、火葬場ごとに異なる基準も含め、失礼のない振る舞いをまとめて紹介するので、参考にしてみてください。

炉前での振る舞いと参列者のマナー

炉前での最後のお別れは、故人への感謝を伝える大切な時間です。
棺の中に花を手向ける際は、スタッフの指示に従い、一輪ずつ静かに置くようにしましょう。
控室でも会話は控えめにし、喪主や遺族への声かけも「ご苦労さまでした」ではなく「お疲れさまでした」「お寂しくなりましたね」など、配慮のある言葉を選ぶと丁寧です。

棺に入れてよい副葬品と禁止されているもの

棺には、故人の愛用品や思い出の品を入れる「副葬品」を納めることができますが、入れてはいけないものもあります。

棺に入れてよいもの 手紙・花・思い出の品など
棺に入れてはいけないもの 金属・ガラス・爆発物・プラスチック類など

物によっては火葬炉内で爆発・溶解・有害ガスの発生につながるため、火葬場が定めるルールを必ず守りましょう。
副葬品を入れたい場合は、事前に葬儀社へ相談して確認するのが安心です。

骨上げの作法と分骨について

東日本では全ての遺骨を骨壺に納める「全収骨」が基本ですが、西日本では一部の遺骨だけを骨壺におさめる「部分収骨」が主流です。
骨壺に納められなかった遺骨は、散骨や合祀墓へ納骨されるなど、火葬場によって対応が異なるため、気になる場合は事前に確認するとよいでしょう。
また、あらかじめ遺骨を複数の場所で供養したいと考えている場合には骨上げの際に「分骨」が可能です。
分骨は、別の骨壺さえあれば可能ですが、分骨した遺骨をそれぞれの場所に埋葬するには「分骨証明書」が必要となります。
分骨証明書は、火葬時に分骨が決まっている場合は葬儀社に伝えておくことで、火葬場にて発行してもらえますが、後から分骨を希望する場合には墓地・霊園の管理者に発行してもらう必要があります。

香典の金額・渡し方と注意点

火葬式や直葬などでは香典を渡すタイミングや香典の金額に迷う人も少なくありません。
この章では、香典袋の選び方から書き方火葬に参列する場合の渡し方まで、実践的なマナーをわかりやすく解説します。

火葬式・直葬の場合の香典相場

火葬式や直葬における香典の相場は、故人との関係性によって異なりますが、親族であれば1~5万円程度友人・知人・会社関係であれば1万円程度です。
ただし、香典は相互扶助の意味合いもあり、以前自分の家の葬儀に、香典を頂いているのであれば、葬儀形式に関わらず同額の金額を用意してお渡しするのが基本的なマナーです。

香典袋(不祝儀袋)の書き方

表書きは宗教によって異なりますが、仏式なら「御香典」や「御霊前」、浄土真宗では「御仏前」を使います。
神道では「御玉串料」「御榊料」「御霊前」、キリスト教では「お花料」と記載しましょう。
中袋には金額・住所・氏名を明記し薄墨の筆やペンで丁寧に書くのがマナーです。

香典を渡すタイミングと渡し方

火葬式や直葬では、受付が設けられていないことも珍しくありません。
直接手渡す場合は、一言「このたびはご愁傷さまでございます」「お悔やみ申し上げます」などと添えると丁寧です。
渡す際は、袱紗(ふくさ)の上に香典袋を置き相手が文字を読める向きにして渡すのがポイントです。
もし辞退された場合は、無理に渡そうとせずにそのまま持ち帰るようにしましょう。

火葬に参列できない場合の対応方法

遺族から火葬まで参列を求められても、仕事の都合などで葬儀・告別式までしか滞在できない場合は、事前に遺族に伝えた上で当日も「最後まで同席出来ず恐縮ですが、本日はここで失礼させて頂きます」と一声かけてから帰るようにしましょう。
また、仕事や遠方などの事情で葬儀・火葬に参列できない場合でも遺族に失礼のない形で気持ちを伝える方法があります
香典の郵送、弔電、供花、後日のお悔やみ訪問など、代わりとなる弔意の示し方を状況別に紹介します。

香典・弔電・供花で気持ちを伝える場合の配慮

どうしても参列できない場合は、香典の郵送や弔電・供花などで気持ちを伝える方法があります。
香典を郵送する場合は現金書留を使い弔意の手紙を同封すると丁寧です。
ただし、直葬・火葬式や近しい親族だけの家族葬の場合は香典を辞退するケースが多くなっています。
遺族に香典を受け取ってもらえるかどうか確認することは失礼にあたりませんので、必ず確認してから郵送するようにします。
また、一般葬であれば供花を出す事は問題ありませんが、直葬・火葬式であれば祭壇に飾るような供花は出せないので注意しましょう。
後日お悔やみ訪問をする予定がある場合には、取り急ぎ弔電をお送りし、訪問する際に香典やお悔やみの品物をお持ちする形でも問題ありません。

後日のお悔やみ訪問マナー

葬儀や火葬に伺えない場合、後日改めてお悔やみの連絡を入れたり日を改めてお線香をあげに伺ったりするのもよいでしょう。
その際に香典を持って行ってもよいですが、辞退された場合には無理に渡そうとせずに持ち帰ります。
あらかじめ香典を受け取ってもらえないとわかっている場合には、気を遣わせない程度の金額で故人が好きだったものやお線香などを持って行って「御霊前(御仏前)にお供えください」といって渡したり、自分でお仏壇の前にお供えしたりしましょう。

火葬に参列する人はマナーと流れを理解して心を込めたお別れを

火葬に参列する人に明確な決まりはありませんが、故人と近い関係の方になる場合が多いです。
故人との最後のお別れに立ち会う大切な時間ですので、悲しみの中にいる遺族の気持ちに寄り添って、火葬場での振る舞いや服装には十分に気をつけましょう。

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監修者 一級葬祭ディレクター 木村聡太

監修者


木村 聡太

・家族葬のゲートハウススタッフ
・一級葬祭ディレクター
「家族の絆を確かめ合えるような温かいお葬式」をモットーに、10年以上に渡って多くのご葬儀に携わっている。

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  • Q. 一日葬のデメリットは何ですか?

    一日葬のデメリットは以下があげられます。・準備期間が短い通夜がないため、準備期間が短くなります。・菩提寺との調整が必要一日葬を希望する場合、菩提寺との調整が必要になる場合があります。…

  • Q. 生活保護葬はどんな葬儀ですか?

    生活保護を受けている人が亡くなった場合、葬儀費用を捻出できないケースも考えられます。このような場合に、生活保護制度の一環として葬祭扶助が受けられることがあります。この葬祭扶助を利用して行う葬儀を「生活保護葬」と呼びます。葬儀の前に、市区町村の福祉事務所へ葬祭扶助の申請を行…

  • Q. 葬祭扶助が受けられないケースについて教えて下さい

    故人様に多額の資産がある場合など、葬儀費用を自己負担できる可能性があると判断された場合は、葬祭扶助が受けられないことがあります。また故人様に扶養義務のあるご親族がいる場合など、他の者が葬儀費用を負担できる可能性があると判断された場合は、葬祭扶助が受けられないことがあります…

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