火葬場に行ってはいけない人は?帰り道に振り返ってはいけない理由も解説
「火葬場に行ってはいけない人がいる」と聞いたことはありませんか?
実際、葬儀にはたくさんの人が参列しているのに対し、火葬には親族のみが立ち会うケースが多いです。
この記事では火葬場に行ってはいけない人について解説するので、いざという時の参考にしてください。
火葬場に行ってはいけない人は基本的にいない
結論から言うと、火葬場に行ってはいけない人に関する明確な決まりはありません。
家の決まりや地域の風習によって同行できる人が限られるケースもありますが、基本的には喪主の意向によって同行できるか否かが決まります。
そのため、火葬に参列したい場合は必ず喪主に確認し、可能な限り早く伝えましょう。
喪主や遺族から参列の希望があった場合はそのままご一緒しても問題ありません。
しかし、参列願いがない場合は「火葬場が狭いため参列者を減らしたい」「最期の時間は家族だけで過ごしたい」など、何らかの事情を抱えている可能性があります。
その際は、遺族の意思を尊重することが大切です。
※地域やご遺族様の考え方によって異なります。
火葬場に行ってはいけない人は?その理由は?
続いて、過去の習わしから火葬場に行ってはいけないとされる人について、具体例とその理由を解説します。
あくまでも風習や迷信なので、仮に該当していたとしても参列するか否かは喪主や遺族と相談したうえで決めてください。
※地域やご遺族様の考え方によって異なります。
妊娠している人
火葬場に行ってはいけない人の例としてよく挙げられるのが、妊娠している人です。
「妊娠中に火葬場に行くと赤ちゃんにあざができる」という噂もありますが、これは妊婦の体を労わるために作られた迷信。
というのも昔の火葬場は今ほど設備が整っておらず、立ちっぱなしで体に負担がかかったり寒さで体が冷えたりする環境でした。
また、精神的に負担を感じる可能性もあることから、妊婦の心身に配慮して「妊婦は火葬場に行ってはいけない」と言われはじめたとされています。
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故人の両親
亡くなったのが子どもだった場合、その両親も火葬場に行ってはいけないと言われることがあります。
これは、両親の精神状態に配慮して生まれた迷信です。
自分の子どもが火葬される姿を目にするのはあまりにも酷なことであるため、両親の精神的な負担を減らすために「火葬場に行ってはいけない」とされました。
故人の配偶者・故人の子ども
故人の配偶者や子どもは火葬場に行ってはいけないとされますが、こちらも故人の両親が火葬に同行してはいけないと言われる理由と同じです。
大切な配偶者や親の死を目の当たりにし、火葬されていく姿を見るのは非常に辛いことです。
精神的なショックを少しでも減らすために、故人の配偶者や子どもも火葬場に行くべきではないと言われていたのでしょう。
故人の親族ではない人
実は故人の親族ではない人も、火葬場に行ってはいけないとされます。
というのも一部の家や地域では火葬場は神聖な場所であり、親族以外の人は入るべきではないと考えられるからです。
また、火葬場が狭い・葬儀場から車で移動できる人数が限られるなどの理由から、親族以外の人は火葬場に行ってはいけないと言われることもあります。
ただ、喪主やその家族から参列してほしいとの希望があった場合は、親族以外であっても参列することに問題はないでしょう。
高齢の人や体が弱い人
高齢の人や体が弱い人も火葬場に行ってはいけないと言われますが、こちらは妊婦が火葬場に行ってはいけないとされる理由と同じです。
ご遺体を火葬してお骨にするには数時間ほどかかりますが、空調設備が整っていないところで待ち続けるのは体に負担がかかるものです。
また、火葬場によっては段差が多く、車椅子や杖での移動が難しい場合もあります。
そのため、体調を配慮する気持ちから高齢の人や体が弱い人も火葬場に行ってはいけないと言われるようになりました。
最近は空調設備が整い、バリアフリーでゆったりと待てる場所が用意されている火葬場が多いので、参列しやすくなっています。
小さな子ども
小さな子どもが火葬場に行ってはいけないとされるのも、迷信の一つです。
小さな子どもにとって、ご遺体が火葬炉からお骨になって出てくる様子はとてもショッキングなもの。
精神的なダメージを減らすための配慮から、小さな子どもが火葬場に行くのはタブーと言われはじめました。
また、小さな子どもは何時間も大人しく待っていられないことも、火葬場に行ってはいけないと言われはじめた理由の一つです。
「火葬場から帰るときは振り返ってはいけない」は迷信?
「火葬場からの帰り道に振り返ると死者の霊がついてくる」という噂がありますが、これは迷信です。
根拠はないため、特に気にしなくて良いでしょう。
しかし一説には、故人の方を振り返らず、あえて冷たい態度をとることで、故人が未練なく成仏できるという意味が込められているとも言われています。
こちらも迷信ではありますが、故人を思うなら振り返らないようにしても良いかもしれません。
火葬場に行くときのマナーを紹介
続いては火葬場に行くときのマナーを3つ紹介するので、しっかり押さえてくださいね。
騒がず静かにする
火葬場では静かに過ごすのがマナーです。
火葬には1〜2時間ほどかかり、その間はお茶を飲んだりおしゃべりをしたりして過ごします。
その際は、くれぐれも大きな声を出す・騒ぐなどの行為はしないように心がけてください。
他の利用者が不愉快な気持ちになる可能性があります。
故人との印象的な出来事や思い出を静かに語り合うなどして、穏やかに過ごしましょう。
写真を撮らないようにする
一般的に、火葬場は写真撮影が禁止されているケースが多いです。
仮に禁止されていなかったとしても、ご遺体をお骨にする神聖な場所で写真を撮るのは、不謹慎だと感じる人が多いものです。
カメラ・スマートフォン問わず、火葬場での写真撮影は避けましょう。
故人や遺族の意向で写真を撮影する場合は、必ず喪主や葬儀社、火葬場の担当者に確認してから撮影するようにしてください。
移動の際は車内の席順を守る
火葬場には霊柩車、またはハイヤーやマイクロバス、タクシーなどで移動します。
この時、乗り込む車や車内の席順にも注意が必要です。
たとえば、火葬場が用意した車に乗る場合、第一号車には遺影を持った遺族、第二号車には故人と血縁関係が近い遺族、最後に知人・友人が乗車します。
車が一台の場合は前方の座席に遺影を持った遺族、その後ろの座席に血縁関係が近い遺族、最後に知人・友人が座ると覚えておきましょう。
火葬場に行きたくないときはどうする?
遺族が火葬場への参列を希望した場合、可能な限り同行することが望ましいです。
しかし、体調面や精神面の不安など、何らかの事情で火葬場に行きたくないこともあるでしょう。
その場合はきちんと喪主に断りを入れるのがマナーです。
「できれば同行させていただきたかったのですが、葬儀のみの参列で失礼いたします」と伝えましょう。
「体調面が不安なので」など、差し支えのない範囲で明確な理由を告げると、ご遺族に納得してもらいやすくなります。
火葬場に行ってはいけない人はいないが、参列するなら喪主への事前連絡が必要
家の決まりや地域の風習にもよりますが、基本的に火葬場に行ってはいけない人はいません。
親族以外の人は参列すべきでないという考えもありますが、最終判断は喪主に委ねられます。
遺族は最期の別れを家族のみで過ごしたいと思っている可能性もあるため、火葬に同行したい場合は必ず喪主に確認しましょう。
喪主の許可が出た場合は火葬場でのマナーをきちんと守り、遺族に迷惑がかからないように配慮したうえで故人をお見送りしてください。
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