臨終が近いことを知らせる表情10個|目や呼吸に表れる兆候や症状を解説
人間は臨終が近づくと、表情や呼吸に変化が表れると考えられています。
大切な人との最後の時間を後悔しないために、どのような兆候があるのかを知っておきましょう。
この記事では、臨終が近いことを知らせる表情や、表れやすい症状について解説していきます。
臨終が近いことを知らせる表情10個
臨終が近い人は、普段の表情とは異なる顔つきになったり、目や肌に変化が表れたりすることがあるといわれています。
ここでは、臨終が近いことを知らせる表情について解説していきます。
目が落ちくぼむ
臨終が近くなると、表情に力がなくなり、目が落ちくぼんで見える人がいます。
死が近づいていることで食事や水分の摂取量が減り、体力が落ちて目に力が入らなくなるのでしょう。
明らかに表情の印象が変わると、なんとか元気を出させようとして栄養をとらせたくなってしまいますが、無理をさせるのは逆効果です。
お別れが近いことを意識し、できるだけそばにいてあげてください。
目が白く濁る
目の色が白く濁るのも、臨終が近いことを知らせる表情の一つと考えられています。
死が近づくと、元気なときと比べて角膜の機能がうまく働かなくなることから、目の色が濁って見えてしまうのです。
また、瞳の輝きは生命力の強さと比例するという見方もあり「瞳に光がなくなっている=生気が失われている」ともいわれています。
わかりやすいサインといえるので、目の色がいつもと違って見えたときは、覚悟しておいたほうがいいかもしれません。
瞳に涙を浮かべている
臨終が近い人は、瞳に涙を浮かべているように見えることがあります。
これは、筋肉が緩んで瞼を自力で閉じられなくなってしまい、目が乾燥することで涙が出る生理現象の一つです。
「悲しい」「つらい」などの感情による涙ではないのですが、瞼を開けたり閉じたりする元気もほぼ残っていないといえます。
臨終を迎えてしまう前に、親交のあった人とできるだけ会わせてあげてください。
目を見開く
意識が朦朧としていた人が、突然目をパッと見開くようになるのも、臨終が近いサインといえます。
あまりの目力の良さに、体調が回復したように感じるかもしれません。
しかし、急に元気になったように見える現象は、死期が近い人に訪れやすいといわれているのです。
いきなり目を見開くようになったとしても、病状は変わらないのであれば、安心しないほうがいいでしょう。
クマが濃くなっている
臨終が近くなると、目元のクマが濃くなり、黒っぽく見える人がいます。
睡眠不足やストレスによってクマが目立つ人もいますが、死が近づいているときのクマの濃さは違和感があるものです。
目元の皮膚は非常に薄いため、血液の循環や体の不具合が影響し、わかりやすく印象を変えてしまうのでしょう。
病状について気になることがあれば、積極的に医師に質問してくださいね。
顔が青白くなる
臨終が近いことを知らせる表情として、顔色が青白くなることも挙げられます。
死期が迫ると血液の循環が悪くなったり、心臓の機能が低下したりして、体内が酸素不足に陥ることも少なくありません。
すると体から血の気が引いていき、顔色が青白くなってしまうのです。
顔色の変化は、体内の状態をわかりやすく示しているので、注意して観察しましょう。
顔に影が差す
顔に影が差すように暗く見えることも、臨終が近いことを知らせるサインの一つです。
鼻先や頬の高い部分、おでこなど、顔の飛び出ているパーツは、通常は光が集まり、ツヤツヤして見えるもの。
しかし、死が近づくとこの部分にも影が差し、顔の印象が全体的にくすんでしまうのです。
この世とのお別れが近いことによって、生命力が低下し、光を失い始めているのかもしれません。
また、抗がん剤の副作用によって顔色が黒っぽくなる人もいるので、薬の影響かどうかを見極めましょう。
顔が歪み線が入ったように見える
顔が歪んで線が入ったように見えるのは「死相」といい、臨終が近い人に表れやすいといわれています。
特に額の縦線が知られていて、死期が迫っている人に表れる有名なサインの一つです。
これはインドのチャクラの思想が由来しており「第3の目」がある場所の額に縦線が入るのは、不吉の証だと考えられています。
真偽のほどはわかりませんが、急な顔の歪みや線は、体内に何らかの変化があったと思っていいでしょう。
ぼんやりとした顔つきになる
表情に元気がなく、ぼんやりとした顔つきに見えるのも、臨終が近づいていると考えられます。
スピリチュアルの観点において、死期が近くなると魂があの世に旅立つ準備を始め、この世から徐々に離れていくといわれているのです。
そのため、体自体もくっきりと見えなくなってしまい、ぼんやりとしたり、輪郭が二重に見えたりしてしまうのかもしれません。
いつもと顔の印象が違って見えた場合は、心の準備をしておきましょう。
穏やかな笑みを浮かべる
病状に苦しんでいた人が、急に穏やかな笑みを浮かべるようになるのも、臨終が近い人に見られるサインの一つです。
魂があの世に向かい始めたことで、肉体が痛みやつらさから解放され、心身ともに楽に過ごせているのかもしれません。
また、家族や親しい人がそばにいてくれていることに安心し、苦しみが和らいでいる可能性もあります。
普段とは違う姿に戸惑ってしまいそうですが、変化を受け止め、たくさん話しかけてあげるといいでしょう。
臨終が近いことを知らせる兆候5つ
人間は死期が近くなると、普段はしないような行動をとることがあります。
末期の人によく見られる行動を知っておくと、最後の時間を後悔なく過ごせますよ。
ここでは、臨終が近いことを知らせる兆候について解説します。
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手のひらをじっと見つめる
臨終が近いことを知らせる兆候の一つとして、手のひらをじっと見つめるというものがあります。
「手鏡現象」という名称で呼ばれることもあり、食い入るように手のひらを見つめているのが特徴です。
様子をうかがうと「手相が見えない」「手の形が変わった」と訴える場合もあるようですが、本人以外の人にはわからないのだとか。
近々あの世に向かうことを感じ取り、自分自身の変化を見ているのかもしれませんね。
感謝を口に出す
いつもは何も言わないのに、急に周りの人への感謝を口に出すようになるのも、臨終が近いことを知らせるサインといわれています。
この世との別れが近いことを察知し、自分の人生に関わってくれた人たちに感謝を伝えたくなるのかもしれません。
急に「ありがとう」といわれると照れくさくなってしまいますが、きちんと受け入れ、自分からも感謝の言葉を伝えるようにしましょう。
また、本人が会いたがる人がいる場合は、相手に連絡を取って、できるだけ早めに会わせてあげてください。
長時間眠るようになる
臨終が近いことを知らせる兆候として、長時間眠るようになることが挙げられます。
身体機能が全般的に低下する時期で、少しの間起きているだけでも疲れが生じ、眠気に襲われてしまうのです。
「そろそろ別れが近いのではないか」と思うと、今のうちにコミュニケーションを取りたくなってしまうかもしれません。
しかし、本人のエネルギーも限られているので、無理に起こさず、手をそっと握る程度にしておきましょう。
身の回りを整理する
臨終が近くなると、急に物や人間関係などといった身辺を整理しだす人もいるようです。
終焉を迎える直前の人は、身の回りを整えてからあの世に向かいたがる傾向にあるほか、残してしまう家族に負担をかけないようにしているのではと考えられています。
体調的にも無理をしないように伝え「これを処分してほしい」といった要望にはできるだけ応えてあげてください。
お迎え現象を体験する
すでに他界している人やペットが目の前に現れる「お迎え現象」は、臨終が近い人に訪れる不思議な現象として知られています。
起きているときや夢の中など、現れ方は人それぞれですが、共通して「亡くなっている人(ペット)」というのがポイントです。
本来であればあり得ない現象であるものの、まもなく終焉を迎える人には、物理的に説明できないスピリチュアルなことが起こるのでしょう。
死期が近い人に表れる症状6つ
死期が近い人には、体調の変化としてわかりやすい症状が表れる場合もあります。
症状の度合いは個人差がありますが、後悔しないために代表的な症状を知っておくことも大切です。
ここでは、臨終が近いことを知らせる症状について解説します。
せん妄などの意識障害
幻覚や幻聴、妄想といった「せん妄」は、臨終が近い人に表れやすい症状の一つです。
脳の機能低下が原因で引き起こされる症状で、認知症と間違われることも少なくありません。
基本的に、認知症はゆっくりと症状が進行していくのに対し、せん妄は急に発症するのが特徴です。
特に夕方から夜間にかけて症状がひどくなることが多いため、正しく見極めましょう。
服用している薬の副作用でせん妄の症状が起こっている場合もあり、医師に相談してみると、症状の緩和が可能かもしれません。
中には、せん妄を発症しても回復する人もいます。
下顎(かがく)呼吸
下顎呼吸とは、下顎を動かしてパクパクとあえぐように呼吸する症状のこと。
臨終が近い人に見られる呼吸障害の一つで、酸素の取り込みの弱まりによって、顎と喉の筋肉を動かして酸素を取り込もうとしているのです。
実際に酸素はほぼ肺に届いていませんが、脳から生成されたエンドルフィンという物質により、本人は苦しさを感じていないと考えられています。
ただし、お別れのときは近いと考えられるので、心の準備をしておきましょう。
中治り現象(ラストラリー現象)
死期が近い人に表れる症状として、中治り現象(ラストラリー現象)というものがあります。
進行していた病状が回復したように見える現象で、急に歩けるようになったり、しっかり会話できるようになったりするのです。
しかし、これは一時的なもので、寿命を延ばすために脳内から分泌されるセロトニンや、ドーパミンなどの物質が関係しているのではと考えられています。
急に元気になったのにもかかわらず、病状の回復が見られないのであれば、油断しないほうがいいでしょう。
手足の皮膚の変色
手足の皮膚の色がいつもと異なるのも、死期が近いことを知らせるサインです。
これは「チアノーゼ」という症状で、血液中の酸素不足によって手足が青っぽくなったり、まだらな紫色に変色したりしてしまうことをいいます。
特に、指先や爪の色まで青っぽい色になると、臨終が近い兆候です。
寒さが原因で起こっているわけではないので、布団やカイロで体を温めてもあまり意味はありません。
手足に優しく触れ、さすってあげると本人も安心するでしょう。
体温の低下
終末期に入り臨終が近くなると、臓器に血液を循環させる機能が弱くなります。
脳に血液が十分に回らなくなると、体温を調節する機能もうまく働かなくなるのです。
そのため、体温が低下する場合が多いですが、患者によっては発熱してしまう人もいます。
どちらにしても、体温がかなり不安定になるので、素人が見ても気づきやすいといえるでしょう。
排泄能力の低下
排泄能力が低下するのも、臨終が近いことを知らせる症状といわれています。
全体の身体機能の働きが衰え、腎臓への血流量が低下することで、尿量が減ってしまうのです。
特に排尿を全くしなくなる場合は、尿管が詰まっている可能性があるため、そのままにせず医師に伝えてください。
また、排泄の筋力が弱まり、コントロールできず尿や便を漏らしてしまうこともあります。
泥状の便は衰弱が進んでいるサインなので、看護師に確認してみるといいでしょう。
臨終が近い人に家族ができること
臨終が近づいているとわかると、現実を受け入れるのに時間がかかる人がほとんどです。
しかし、逆にいえば、大切な人にしっかり向き合える時間でもあります。
臨終が近い人に家族ができることを紹介するので、後悔のないように、積極的に行動に移しましょう。
感謝を伝える
普段、家族のことを大事に思っていても、改まって「ありがとう」と伝えるのは恥ずかしいと思う人もいるでしょう。
しかし、残された時間の中では、素直に感謝や愛を伝えることも大切です。
自身が後悔しないためでもありますが、患者本人にとっても、家族から心のこもった言葉をかけられるのは嬉しいもの。
あたたかい感謝の言葉を贈り、患者自身が安心感を持った状態で旅立てるようにしましょう。
話しかける
臨終が近い人は意識がはっきりとしていないことも多いですが、聴力は最期のときまで残っているといわれています。
会話ができなかったり、反応が見られなかったりしても、できるだけそばで話しかけてあげましょう。
家族の声は患者にとって安心材料となり、本人の潜在的な恐怖や不安を和らげる力があります。
思い出話や何気ない天気の話など、内容は何でもいいので語りかけてあげてくださいね。
ただし、意識がなかったとしても、葬儀や遺産相続などの話は病室を出てからするのがマナーです。
ベッドや衣類を清潔に保つ
臨終が近くなると、体の分泌物によってベッドのシーツや衣類が汚れてしまうことも少なくありません。
汚れた場合はできるだけ新しいものと交換し、清潔に保ってあげると、本人も気持ちよく過ごせるでしょう。
ただし、思うように動けない人を移動させたり、着替えさせたりするのはとても重労働です。
患者を不安定な姿勢にさせてしまう可能性があるほか、自身の体を痛めてしまうこともあるので、ほかの家族や看護師に助けてもらいましょう。
好きな音楽をかける
本人が好きな音楽がある場合は、ぜひ病室で流してあげましょう。
意識がぼんやりとしていても耳は聞こえているといわれているので、好きな音楽を聴かせてあげると、心をワクワクさせてあげられるかもしれません。
音楽をかける際は事前に看護師に話し、許可をとってから行うと万が一のトラブルも防げますよ。
思い出の品などを身近に置く
本人の思い出の品や大切にしているものを身近な場所に置くのも、臨終が近い人に家族がしてあげられることです。
これはターミナルケアといい、終末期の人が残りの人生を心地よく過ごし、満足して臨終を迎えられるようにすることが目的で行われます。
ベッドの周囲や窓際に思い入れのあるものを置いてあげると、思い出が心をリラックスさせ、穏やかな気持ちで過ごせることが期待されるのです。
持ち運びができるものは病室に運び、目の届くところに置いてあげてくださいね。
もしものときに備えて準備しておくこと
「まだ亡くなっていないのに備えておくなんて…」と思う人もいるかもしれませんが、いざ臨終を迎えると、残された家族がしなければいけないことは山のようにあります。
時間が迫られる中で慌てて決めるよりも、事前に準備しておくと、後悔なく見送れますよ。
最後に、もしものときに備えて準備しておくべきことを紹介します。
葬儀社や葬儀の内容を決めておく
臨終が近いと悟ったら、事前にいくつかの葬儀社で相談しておきましょう。
お葬式の規模や一般葬・家族葬などの葬儀形態、参列人数など大まかな葬儀内容を決めておくと、費用相場をあらかじめ把握できます。
そのときに複数の葬儀社で見積もりを出してもらい、比較すると予算に合った葬儀社を見つけられますよ。
また、葬儀社のスタッフの対応や会場の雰囲気なども、事前に確認してから決められるので「葬儀社選びに失敗した」と後悔する確率が低くなるでしょう。
事前に相談したからといって契約を迫られるわけではないので、ぜひ複数の葬儀社に足を運んでみてください。
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亡くなった後の流れを頭に入れておく
亡くなった後の流れを事前に把握しておき、いざというときに落ち着いて見送れるようにしましょう。
医師による死亡確認が行われたら、葬儀社に連絡してお迎えの手配をし、近親者にも訃報を知らせます。
ご遺体の搬送が終わったら、すぐに葬儀社のスタッフと葬儀の打ち合わせに入るため、亡くなられてからの数日間はとても忙しくなります。
そのほか、死亡届の提出と埋火葬許可証の発行申請、参列者への葬儀案内などもあるので、家族で手分けして行うといいでしょう。
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亡くなった後にかかる費用を算出する
亡くなられた後にかかる費用としては、葬儀費用や宗教者へのお布施代、納骨費用などが一般的です。
葬儀費用は規模によって大きく左右するため、予算に合わせて決められます。
葬儀プランとは別に、参列者への飲食接待費や香典返し代も必要です。
僧侶に支払うお布施の相場は20万円〜50万円、納骨費用の相場は数万円~10万円となっており、葬儀費用と合わせた合計額を把握しておきましょう。
また、故人の資産を相続する人は、基礎控除を超える場合、相続税も発生します。
必要となる費用をあらかじめ計算しておくと、想定外の出費に慌てずに済みますよ。
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親族や友人に連絡する
親族や友人など近しい人に連絡して臨終が近いことを伝え、都合がつく相手には来てもらいましょう。
この世との別れが近いのであれば、まだ生きているうちに親族や仲の良かった友人に会わせてあげることも、家族がしてあげられる大切な行いです。
たとえ意識がなかったとしても耳は聞こえているといわれているので、寂しい思いをさせないようにたくさん話しかけてあげてくださいね。
臨終が近いことを知らせる表情はさまざま。兆候を見逃さず残された時間を大切に
臨終が近いことを知らせる表情はいろいろあり、普段の状態とは異なる顔つきに、悲しくなってしまう人もいるかもしれません。
しかし、それは「残された時間が少ない分、大切な人ときちんと向き合おう」と決意できるタイミングでもあります。
死期が近づいている兆候を見逃さず、相手のことを思った行動を心がけて、最後の時間を大切に過ごしてくださいね。
また、家族葬のゲートハウスでは、ご葬儀の事前相談を受け付けております。
経験豊富なスタッフが、葬儀に関する疑問や不安に寄り添いますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
監修者
葬儀に関するお悩みがあれば「家族葬のゲートハウス」へ
家族葬のゲートハウスは、和歌山市の家族葬施工件数No.1の葬儀社です。
経験豊富なスタッフが、丁寧に対応いたしますので葬儀に関することはどんなことでもお任せください。