家族が亡くなった人にかける言葉は?メール・LINE・口頭別に例文を紹介
身近な人から「家族が亡くなった」と連絡を受けたら、どんな言葉をかけるべきか悩みますよね。
「何を言っても薄っぺらく聞こえそう…」と不安になりますが、可能な限り相手の気持ちに寄り添った言葉をかけてあげたいもの。
この記事では家族が亡くなった人にかける言葉やマナーについて詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
家族が亡くなった人にかける言葉の代表例
家族が亡くなった人にかける「お悔やみの言葉」は、口頭で伝えるか文章で伝えるかによって次のように異なります。
✓口頭・文章どちらも使用可能
- お悔やみ申し上げます
✓口頭でのみ使用可能
- ご愁傷さまです
✓文章でのみ使用可能(故人に向けた言葉)
- 〇〇様のご冥福をお祈りします
- 哀悼の意を表します
少しずつニュアンスが異なり、使い方を間違えると失礼に当たることもあるため、それぞれ詳しく確認しましょう。
お悔やみ申し上げます
「お悔やみ申し上げます」は、口頭でも文章でも使える言い回しです。
「お悔やみ」には故人の逝去を悼み、弔う意味が込められており、遺族に直接伝えるときは「この度はお悔やみ申し上げます」と伝えます。
弔電・手紙・メールなど文章で伝える場合は「〇〇様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます」と、ややかしこまった言い回しをするのが一般的です。
その他、文頭に「突然の悲報に接し」をつけるケースもあります。
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ご愁傷さまです
「ご愁傷さまです」は、家族が亡くなった人に直接言葉をかけるときにだけ使うのが基本です。
最上級の経緯を示す「御」と「様」、憂の気持ちを表す「愁」、痛みを表す「傷」から成り立っており、より丁寧な表現として使われます。
そのためビジネスシーンで使用することが多いものの、弔電やメールでは使えないので注意が必要です。
また、葬儀などで実際に声かけするときは「この度はご愁傷さまです」「この度はご愁傷さまでこざいました」と伝えるのが一般的です。
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〇〇様のご冥福をお祈りします
「ご冥福をお祈りします」は、亡くなった人の死後の幸福を祈る言葉です。
つまり、遺族ではなく故人に対して使う言葉であるということ。
「〇〇様」の部分には故人の名前が入るため、遺族の名前を入れないようにくれぐれも注意しましょう。
また、口頭ではなく弔電やメールなどの文章で使用するのが一般的です。
しかし、相手の信仰する宗教によっては避けたほうが良いケースもあるので気をつけましょう。
哀悼の意を表します
「哀悼(あいとう)」とは、大切な人が亡くなったことを悲しむ気持ちのこと。
つまり「哀悼の意を表します」という言葉には「故人が逝去されたことを思うと悲しく、ひどく心が痛みます」という意味が込められています。
こちらも家族が亡くなった人に対して直接かける言葉ではないので、文章で伝えるのが一般的です。
より丁寧に伝える場合は、文頭に「謹んで」と一言添えると良いでしょう。
家族が亡くなった人にかける言葉の例文
続いては、家族が亡くなった人にかける言葉の文例を、相手別に紹介します。
大切な人を亡くした方にとっては、どんな言葉も浅く聞こえる可能性があります。
そのため、無理に励ましたり詳しく聞いたりせず、形式的な表現を使って簡潔にお悔やみを伝えるのがベストでしょう。
こちらで紹介するのはいずれも葬儀の場や電話で直接伝えるときに使える言い回しですので、適切なタイミングで声をかけてみてください。
友達へ
友人から身内が亡くなったことを告げられたときは、堅苦しくない言葉でお悔やみの気持ちを伝えるのが理想的です。
とはいえ、友達だからといって砕けすぎた表現をしたり、笑いに走ったりするのは相応しくありません。
他人行儀にならないよう配慮しつつ、丁寧な言葉をかけることをおすすめします。
できるだけ簡潔に、そして友人自身のことも思いやるような言葉を入れると良いでしょう。
職場の同僚・部下・後輩へ
ビジネスシーンで同僚・部下・後輩などから家族の訃報を伝えられた場合は、相手を思いやる言葉の他に、相手を支えてあげるような言葉を添えると良いでしょう。
また「仕事のことは何も気にしないで」など、仕事に関する心配を払拭するような言葉をかけてあげるのもおすすめです。
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職場の上司・先輩・取引先の方へ
上司・先輩・取引先など、自分より立場が上の人から家族の不幸を伝えられた場合は、丁寧な言い回しを心がけましょう。
「この度はご愁傷さまです」のみでも失礼には当たりませんが、最初に「誠に」をつけたり、語尾を「ございます」にすることで、より丁寧な印象になります。
また、例文をそのまま伝えたような印象にならないように、「本当に残念でなりません」と自分の気持ちや相手を思いやる言葉を入れるとより良いでしょう。
メール・LINEでお悔やみの言葉を伝えてもいい?
身近な人から訃報を受けたとき、メールやLINEでお悔やみの言葉を伝えて良いものか迷うことがあるでしょう。
本来であれば、お悔やみの言葉は弔問して直接伝えるか、弔問できない場合は手紙や弔電で伝えるのが一般的です。
しかし、訃報をメールやLINEで受けた場合、その返信としてメール・LINEでお悔やみの言葉を送るのは失礼には当たりません。
また、どちらかが海外にいる場合なども、すぐに連絡できるメール・LINEで伝えても良いでしょう。
ただ、相手が目上の人であったり、形式を重んじる人であったりする場合は不謹慎であると思われる可能性があるため、注意が必要です。
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身内が亡くなった人に送るメール・LINEの例文
家族が亡くなった人に送るメール・LINEは、わかりやすくまとめることが大切です。
ご遺族は悲しみに堪えながら葬儀の準備をしています。
そのため、メールでお悔やみの言葉をかける場合は、以下のように一目でわかる件名を付けるようにしましょう。
【件名の例】
- 〇〇(ご自身の名前)です お悔やみ申し上げます
- 【株式会社〇〇 (ご自身の名前)】お悔やみ申し上げます
- 〇〇(ご自身の名前)より、心からお悔やみ申し上げます
これをふまえて、家族が亡くなった人に送るメールやLINEの例文を、関係性別に紹介します。
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友達へ
お悔やみの言葉を直接伝えるときと基本的には同じですが、友達にお悔やみの言葉を伝える際はあまり他人行儀にならない言い回しにしましょう。
ただ、あまりにも砕けた言葉遣いはNGです。
丁寧な言葉遣いを心がけつつ、相手を労わる言葉をかけてあげましょう。
職場の同僚・部下・後輩へ
同僚や部下・後輩へのメールやLINEは直接伝えるときと同じように、仕事の心配を払拭するような言葉を入れると、相手を思いやる気持ちが伝わりやすいです。
また、相手が気を遣う可能性があるため、最後に返信は不要であることを一言添えるとより親切です。
職場の上司・先輩・取引先の方へ
上司・先輩・取引先へのメールは、丁寧な言葉でできるだけ簡潔に伝えるように心がけましょう。
立場が上の人だと社内外問わず多くの人から連絡が来る可能性があるため、自分の所属先と名前を明記することも重要です。
身内を亡くした人に言葉をかけるときのマナー
家族を亡くした人に言葉をかけるときは、守るべきマナーがあります。
深い悲しみを感じている人に不快な思いをさせないように、次の5つのマナーを押さえておきましょう。
短く簡潔な言葉でお悔やみを伝える
大切な人を亡くした遺族は悲しみの真っ只中にあり、さらに葬儀の準備等で忙しくしています。
そのため、お悔やみの言葉を伝えるときは口頭・文章を問わず、なるべく短く簡潔な言葉で伝えましょう。
本来であれば、メール等を送るときは季節の挨拶などがあったほうが丁寧な印象を与えますが、訃報連絡の場合はなしでも問題ありません。
また、お悔やみ以外の話をしないように気をつけましょう。
相手が信仰する宗教にも配慮する
「死」に対する考え方は宗教によって異なるため、お悔やみの言葉をかけるときは相手が信仰する宗教に配慮することが大切です。
例えば、キリスト教における「死」は悲しいことではなく、神の元へ召される祝福であると考えられています。
そのため「お悔やみ」「ご愁傷さま」という表現や、死後の幸福を祈る「冥福」はふさわしくありません。
「安らかな眠りにつかれますようにお祈り申し上げます」などと伝えると良いでしょう。
縁起が悪い言葉を使わない
重ね言葉 | くれぐれも、重ね重ね 色々、段々、引き続き …など |
忌み言葉 | 苦しい、終わる 辛い、消える …など |
生死を連想する言葉 | 死ぬ、急死 生きていたころ …など |
お悔やみの言葉には、縁起が悪いとされる言葉を使わないように配慮しましょう。
不幸を連想させる言葉や、生死を連想する言葉は避けるのがマナーです。
また、同じ意味の言葉を重ねる「重ね言葉」も、不幸が重なることを連想させるため使用を避けるのが一般的です。
表を参考に避けるべき言葉をチェックし、慎重に言葉を選びましょう。
励ましの言葉は避ける・死因を聞かない
遺族が悲しむ姿を目にすると励ましたくなりますが、遺族に「頑張ってください」など励ましの言葉をかけることは控えましょう。
心理的に負担に感じてしまい、さらに辛い思いをする可能性があります。
「自分のときはこうやって立ち直った」「いつまでも悲しんでいてはいけない」などと、自分の考えを押し付けるのも絶対にNGです。
また、突然訃報を受けるとなぜ亡くなったのか気になるかもしれませんが、遺族に故人の死因を聞くことは控えましょう。
遺族に辛いことを思い出させてしまうかもしれません。
家族を亡くした大変なときに連絡をくれたことへのお礼と相手への気遣いを忘れず、簡潔にお悔やみの言葉をかけましょう。
基本的に敬語・敬称を使う
相手が親しい間柄であったとしても、お悔やみの言葉は敬語を使うのが一般的です。
堅苦しくならない程度に、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
また、メールやLINEでお悔やみの言葉をかける場合も、故人の名前は敬称を用います。
亡くなったのが相手の父親なら「ご尊父様」か「お父様」、母親なら「ご母堂様」か「お母様」と表現しましょう。
詳しい敬称は以下の表を参考にしてください。
続柄 | 敬称 |
父 | ご尊父様 お父様 |
母 | ご母堂様 お母様 |
夫 | ご主人様 旦那様 |
妻 | ご令室様 奥様 |
祖父 | ご祖父様 御祖父様 |
祖母 | ご祖母様 御祖母様 |
息子 | ご令息様 ご子息様 |
娘 | ご令嬢様 ご息女様 お嬢様 |
家族を亡くした人にかけてはいけない言葉
身内を亡くして悲しみの中にいる相手を、どうにか励ましたいと思う人も多いはず。
しかし、良かれと思ってかけた言葉が、相手をさらに傷つけてしまう可能性もあるのです。
最後に、家族を亡くした人にかけてはいけない言葉を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
「死因は何だったの?」
突然の訃報連絡に「どうして亡くなったんだろう…」という疑問を抱く人もいるかもしれません。
しかし、遺族に死因を聞いたり、なぜ亡くなったのか詮索したりすることは、絶対にやめましょう。
身内が亡くなったことにより悲痛な感情を抱いている中で、死に至った状況を思い出させるのは、より相手をつらくさせます。
失礼にもあたるので、遺族に尋ねるのは避けるのがマナーです。
「頑張って」「泣かないで」
悲しんでいる相手を励ましたいという気持ちから、つい「頑張ってください」「泣かないで」といった言葉を投げかけたくなる人も少なくありません。
しかし、身内という大切な相手を亡くした人が、すぐに立ち直ることは不可能でしょう。
ショックが大きく絶望の中、訃報連絡や葬儀準備などで大変な相手に安易な言葉をかけるのは、余計に心の負担を与えてしまいます。
相手を励ますのは、もっと時間が経ってからにしましょう。
「時間が経てば忘れる」
「時間が経てば忘れる」という言葉も、身内を亡くした人に言ってはいけません。
失意の中にいる相手に前向きになってもらおうと、ポジティブな言葉をかけたくなることもあるでしょう。
しかし、時間の経過とともに、胸の痛みは少しずつ癒えていくかもしれませんが、身内を亡くした悲しみを忘れることは一生ないのです。
「つらい気持ちを軽視されているのでは」と不快感を抱かせるかもしれないので、勝手に悲しみを解決しようとすることは避けましょう。
「あなたの気持ちはよく分かる」
「あなたの気持ちは分かるよ」と共感したり「私も3年前に祖母を亡くして…」など、自身の死別体験を語ったりすることも避けたほうがいいです。
大切な身内の方を亡くしたショックは、相手にしか分かりません。
悲しみの中にいる相手に寄り添ったつもりでも、言われた側にとっては、心無い言葉だと感じられてしまう可能性があります。
無理に相手を慰めようとせず「必要なときはいつでも力になるよ」という気持ちを込めることが大切です。
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大切な家族を亡くした人にお悔やみの言葉を伝えるときは最大限の配慮を
友人や職場の人など、身近な人から家族の訃報を受けたとき、何よりも大切なのは心を込めてお悔やみの言葉を伝えることです。
最近ではメールやLINEで伝えることも増えてきていますので、訃報を受けたら速やかにお悔やみの言葉を伝えましょう。
しかし、お悔やみの言葉には守るべき決まりやマナーがあるので注意が必要です。
失礼に当たらないように言葉遣いや伝え方に気をつけながら、故人を偲ぶ気持ちを伝えるように心がけましょう。
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