葬儀の種類一覧|一般葬と直葬の違いとは?宗教別のお葬式の形式も解説
葬儀には、一般葬や直葬などさまざまな形式があり、それぞれ費用や規模が異なります。
また、仏式や神式など宗教別の葬儀形式も故人やご遺族のご意向によって選択が可能です。
この記事では、各葬儀について特徴を詳しく解説します。
葬儀の形式に迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
葬儀の種類一覧表|費用や規模感をチェック
葬儀の種類 | 規模感・参列人数 | 所要日数 | 費用・相場 | シチュエーション |
一般葬 | ~100人 | 2日間 | 約140万円 | 関係者を広く呼びたい |
家族葬 | ~30人 | 2日間 | 約95万円 | 故人とゆっくりお別れしたい |
一日葬 | ~15人 | 1日間 | 約85万円 | 遺族や親族の時間的負担を抑えたい |
直葬・火葬式 | ~10人 | 1日間 | 約25万円 | 費用を大幅に抑えたい |
社葬・合同葬 | – | 1日間 | 約800万円 | 創業者や社長、経営陣など、会社に貢献した人物をお見送りしたい |
密葬 | ~30人 | 1~2日間 | 約70万円 | 社会的地位の高い方や著名人が亡くなった |
自然葬 | – | – | – | 故人の意思を尊重したい |
自由葬 | – | – | – | 故人の意志を尊重したい |
※こちらの表はあくまで参考としてお使いください
葬儀にはさまざまな種類があり、それぞれ費用や参列者の規模、所要日数が異なります。
一般葬は多くの関係者を呼び、費用は約140万円前後が相場です。
一方、家族葬は親族や近親者に限り、約95万円前後でゆっくりお別れができます。
時間的負担を軽減したい場合は一日葬、費用を抑えたい場合は直葬・火葬式が適しているでしょう。
また、社葬や合同葬は企業関係者向け、密葬や自然葬、自由葬など故人の意志を尊重した形式もあるため、それぞれの状況に応じた選択が可能です。
葬儀の種類|お葬式の形式別に詳細を解説
葬儀には、一般葬や家族葬などさまざまな形式があり、故人や遺族の希望に応じた選択が可能です。
ここでは、葬儀の種類ごとの特徴や費用の違いなどを詳しく解説します。
一般葬
一般葬は普段から数多くおこなわれている、親族や友人・職場の同僚など、多くの関係者が参列する形式です。
一般葬では通夜、告別式、火葬といった一連の儀式が葬儀場で2日間にわたって執りおこなわれるため、規模が大きくなる傾向にあります。
故人との最後のお別れを盛大におこないたい方や、交友関係が広かった方が主に選択される形式です。
また多くの会葬者が集まるため、費用が高額になることもあります。
家族葬
家族葬は、近親者やごく親しい友人のみでおこなう少人数の葬儀です。
近年では故人との時間を大切にし、ゆっくりお別れをしたいという希望から家族葬を選ぶ方が増えています。
参列者が少ないため、一般葬に比べて費用が抑えられるのも特徴です。
落ち着いた雰囲気の中で家族だけで見送りたい方に向いており、形式的な儀礼も少なく落ち着いたお別れの時間を過ごせます。
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一日葬
一日葬は通夜をおこなわず、告別式と火葬を1日で済ませる形式の葬儀です。
時間的な負担が少ないため、遠方から来る参列者が多い場合や、遺族の負担を少なくしたい場合に適しています。
費用は家族葬と同じかやや安価ですが、葬儀社のプランにより異なることがあるので事前にしっかり打ち合わせをおこないましょう。
一日で全てを終わらせるため、葬儀の準備や進行はスムーズに進みますが、告別式の時間が限られているため、ゆっくりとお別れする余裕が少ないと感じてしまうかもしれません。
直葬・火葬式
直葬(火葬式)は、通夜や告別式などの儀式をおこなわず、火葬のみをおこなう形式です。
葬儀費用を大幅に抑えられ、宗教的な儀式にこだわらない方や、家族だけで簡素に故人を送りたい方に選ばれています。
所要時間は数時間程度で、参列者はごく少数に限られますが、その分遺族の負担が少なくなるのが大きなメリットです。
ただし、親族間の同意が必要で、事前に全員の理解を得ることが大切であるとともに、後から故人との別れを惜しむ時間が足りなかったと感じることもあります。
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社葬・合同葬
社葬や合同葬は、企業が主催し社員や取引先関係者が参列する大規模な葬儀です。
一般的に、企業の創業者や社長などの功績を称えるためにおこなわれ、故人が生前築いた社会的なつながりを広く感じさせる場となります。
規模が大きくなるため、準備に時間がかかり費用も高額になることが一般的です。
企業や団体が関与するため、葬儀の進行や運営は専門の葬儀社に依頼する流れが多くなっています。
密葬
密葬は、一般葬とは異なり近親者のみでひっそりとおこなう小規模な葬儀です。
通常、密葬の後に会社や関係者を招いた社葬や合同葬が執りおこなわれることが多く、とくに著名人や社会的地位のある人物に選ばれる形式となっています。
密葬は、遺族がプライベートな時間を確保でき、ゆっくりと故人とお別れできる点が大きなメリットです。
また、小規模でおこなわれるため葬儀の費用は一般的に低く抑えられますが、後日公的な葬儀をおこなう場合は、その準備も考慮する必要があります。
自然葬
自然葬は、遺骨を墓に納めず、山や海に散骨することで自然に還す葬儀の形式です。
環境保全や故人の意思を尊重するために選ばれることが多く、樹木葬や海洋葬といった形でおこなわれるものとなっています。
自然葬の形式例を見ていきましょう。
樹木葬
樹木葬は墓石の代わりに樹木を墓標とし、遺骨をその周りに埋葬する形式の葬儀です。
自然の中で故人を永眠させたいという希望がある方に選ばれており、従来の墓地を持つことに抵抗がある方にも適しています。
墓地の管理が不要で、費用も比較的安価で済むことも特徴です。
樹木葬は環境に優しい葬儀形式として近年注目を集めており、自然保護の意識が高い方や、子孫に負担をかけたくないという方々に支持されています。
海洋散骨
海洋散骨は、遺骨を海に撒く葬儀形式です。
故人が生前に海を愛していた場合や、自然に還りたいという希望を持っていた場合に選ばれます。
遺骨は粉末状にされ、環境に影響が出ないよう配慮されるため、自然への負担も少なくなります。
船を借りて遺族が海に出向き遺骨を散骨するため、船のチャーター費用などが発生しますが、従来の墓地に比べて安価に済み、自然と調和した形での葬送が可能です。
自由葬
自由葬は、宗教に縛られず故人や遺族の希望に応じておこなう葬儀形式です。
ホテルや自宅など、場所や形式にこだわらず、音楽葬や生前葬をはじめ宇宙葬や骨葬など自由なスタイルでおこなわれます。
自由葬の形式例を見ていきましょう。
音楽葬
音楽葬は、宗教的な儀式の代わりに、故人が好きだった音楽や楽器演奏を用いておこなう葬儀です。
音楽を通じて故人を偲び、個性的で温かみのあるお別れの場を設けられます。
故人が音楽に関わりの深い人生を送っていた場合や、宗教的な儀礼にこだわらず、個人の趣味や好みに合わせた葬儀を望む場合に選ばれることが多い形式です。
音楽葬は、葬儀全体が和やかで感動的な雰囲気に包まれるため、参列者の心にも残る特別な時間となります。
生前葬
生前葬は、故人が生きているうちに自らの葬儀をおこなう形式です。
自分の意志で、どのような葬儀にするかを決められるのが特徴で、感謝の気持ちを生前に伝えたいという方に選ばれています。
生前葬は故人自身も参加し、親しい人たちと楽しい時間を共有しながら、自らの死を迎える準備を進める場です。
宗教的な要素はなく、パーティー形式やお別れ会のようにおこなわれることが多いため、従来の葬儀とは一線を画す独自のスタイルとなっています。
宗教別丨葬儀形式の特徴・違い
葬儀は宗教によって形式や儀式の流れが異なります。
ここでは、代表的な仏教・神道・キリスト教・友人葬・無宗教葬の葬儀スタイルの特徴や、違いについて詳しく見ていきましょう。
仏式
仏式は日本で最も一般的な葬儀形式で、故人の魂が仏の元に導かれることを願う儀式です。
通夜と告別式、火葬がおこなわれ、僧侶による読経や焼香も含まれています。
仏教には多くの宗派があり、それぞれで葬儀の進行や祈りの形式に違いがありますが、基本的には故人が安らかに成仏することを祈るのが共通点です。
また参列者は数珠を持ち、香典を持参するのが一般的ですが、宗派により細かな違いがあるため、事前に確認をしましょう。
神式
神式は神道に基づく葬儀で、故人の魂を家に留め、守護神として祀るという考え方に基づいています。
通夜に相当する「通夜祭」や告別式にあたる「葬場祭」がおこなわれ、榊の枝を用いておこなう玉串奉奠が特徴的です。
火葬前には「火葬祭」がおこなわれ、葬儀後は「帰家祭」で自宅に戻り、神前に報告します。
神式では、香典は「御霊前」と書き、数珠は使用しません。
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キリスト教式
キリスト教式は、故人が神の元へ召されることを祝福する儀式です。
カトリックとプロテスタントの2つの宗派に分かれており、カトリックでは神父が司式し、プロテスタントでは牧師が導きます。
お悔やみの言葉は使わず、安らかな眠りを祈る言葉を用いるほか、通夜はなく告別式では聖書朗読や賛美歌の斉唱、献花がおこなわれるのが一般的です。
仏式と違い焼香はなく、参列者は白い花を献花します。
友人葬
友人葬は、創価学会がおこなう特別な形式の葬儀です。
僧侶は招かずに友人や学会員が集まり、南無妙法蓮華経を唱えて故人の冥福を祈ります。
位牌や戒名はなく、導師となる学会の幹部が葬儀を進行。
一般的な仏式の要素は少なく、故人の成仏を願うことに焦点を当てたシンプルな儀式です。
参列者は学会員が多く、宗教的な儀式がおこなわれないため、他の宗教とは異なる雰囲気の葬儀となります。
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無宗教式
無宗教式は、宗教的な儀式を取り入れず自由な形式でおこなう葬儀です。
故人の趣味や希望に応じて、音楽や映像を使って個性的に演出し、場所も斎場だけでなく自宅やレストランなども使用されます。
特定の宗教に縛られないため、参列者の宗教に関わらず参加しやすい点がメリットです。
無宗教式は、お別れの会としておこなわれることが多く、遺族や友人が集まり、故人を偲びながらゆっくりと過ごせる比較的カジュアルな葬儀形式といえます。
どんな葬儀の種類が選ばれる?最近の傾向は?
最近では葬儀の多様化が進んでおり、家族葬や直葬のように費用や時間を抑えた形式や、自由なスタイルの葬儀が増加しています。
そのため、葬儀社への事前相談のニーズも増えているので、ここでは最近の傾向について詳しく見ていきましょう。
費用・時間をかけない葬儀が増加
最近では、費用や時間を抑えた葬儀形式が増えています。
家族葬や直葬といった形式は、親しい人だけで故人を見送れ、費用も一般葬に比べて大幅に抑えることが可能です。
また、通夜をおこなわず1日で葬儀を済ませる一日葬も選ばれることが多く、遺族の負担が軽減されるため、短時間でおこなえる形式に需要が高まっています。
自由なスタイルの葬儀が増えてきている
伝統的な宗教儀式にとらわれない、自由なスタイルの葬儀も増加しています。
たとえば、無宗教葬や音楽葬、自然葬など、故人の個性を反映させた演出が人気です。
好きな音楽を流したり、趣味をテーマにした祭壇を作ったりするなど、形式にとらわれない自由な発想で、遺族が故人を偲ぶ場が作られるケースが多くなっています。
事前の見積もりや相談も多い
近年、葬儀プランや見積もりの事前相談をする人が増えています。
事前に葬儀の内容や費用を確認すると、突然の葬儀でもスムーズに対応でき、家族間の負担や不安を軽減できるのが利点です。
とくに費用を抑えたプランを希望する方が多く、葬儀社に相談してから準備を進めるケースが一般的になっています。
葬儀の種類に関するよくある質問
葬儀にはさまざまな種類がありますが、選ぶ際に迷うことや疑問点が出ることも少なくありません。
ここでは、葬儀の種類や形式に関してよくある質問とその回答を紹介します。
一日葬と直葬の違いはなんですか?
一日葬は、通夜を省略し告別式と火葬を一日でおこなう形式です。
遺族や参列者の負担を軽減したい場合に選ばれ、一般的な葬儀と同様に儀式がおこなわれます。
一方、直葬(火葬式)は通夜や告別式をおこなわず、火葬のみのシンプルな形式です。
費用が抑えられるため、経済的な負担を軽減できることが特徴であるとともに、直葬はごく少人数でおこなわれることが多く、時間も短く済みます。
つまり、一日葬は儀式があり、直葬は火葬のみという違いがあるのです。
家族葬と直葬の違いはなんですか?
家族葬は、親族や親しい友人など限られた人数でおこなう葬儀ですが、通夜や告別式など一般的な儀式がおこなわれるため、故人としっかりお別れできます。
参列者の人数は少なく、アットホームな雰囲気で進行することが特徴です。
一方、直葬は儀式をおこなわず、火葬のみをおこなう形式で費用や時間を抑えられます。
家族葬は儀式を通して故人を送りたい場合に適しており、直葬は儀式を省き簡潔に火葬をおこないたい場合に選ばれているのです。
故人の宗教がわからない時はどうすれば良いですか?
故人の宗教がわからない場合、まず家族や親族に確認してみてください。
もし確かな情報が得られない場合は、宗教にこだわらず、無宗教式の葬儀を検討することをおすすめします。
無宗教式では、特定の宗教的な儀式をおこなわず、音楽葬やお別れの会のように、自由な形式で故人を偲ぶことが可能です。
故人が特定の宗教にこだわらない場合は、家族の希望を尊重してできるだけ柔軟な対応を取るようにしましょう。
よく選ばれている葬儀はなんですか?
最近、とくに選ばれているのは家族葬と直葬です。
家族葬は、親しい人たちだけで落ち着いて故人を見送れるため人気があり、また費用を抑えたい方や、儀式にこだわらない方には、火葬のみをおこなう直葬も選ばれています。
従来の一般葬は減少傾向にあり、費用や時間を軽減できる形式の葬儀が支持されてきているのです。
さらに、無宗教式の自由葬など、故人の意向を尊重した個性的な葬儀も増えています。
葬儀の種類には様々な形式がある。故人と遺族の思いに適したお葬式を選ぼう
葬儀には、一般葬・家族葬・一日葬・直葬などさまざまな形式があり、規模や費用、参列者の数に応じて、それぞれの特徴を持っています。
一般葬は多くの参列者が集まる伝統的な形式で、家族葬は親しい人たちだけで落ち着いておこなえて、一日葬や直葬は、時間や費用を抑えたい場合に最適です。
また宗教的な儀式に縛られない自由葬など選択肢が増えているので、故人の意思や遺族の希望に合わせて最適な葬儀形式を選ぶことが大切になります。
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