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お彼岸にすることとは?お仏壇・お墓にお供えするものや仏壇飾りについて解説

お彼岸を迎えるにあたり、この時期に何をすればいいか心配な方も多いでしょう。

お彼岸の意味を知っていても、具体的に何をするのかはあまり知られていません

この記事では、お彼岸にすることやマナーを紹介しています。

 

お彼岸とはどんな日?

お彼岸は日本人にとって昔からなじみがあり、お墓参りをされる方が多い宗教儀式ですが、そもそもどのような意味をもつ日なのでしょうか。

はじめに、お彼岸の言葉の由来や意味の解説とお盆との違いを紹介します。

 

日本独自の仏教的習慣

お彼岸という言葉は、私たちがいる「此岸(この世)」から見て向こう岸に当たる「彼岸」つまりあの世を意味しています

「此岸」「彼岸」の考え方は、日本で昔から伝わる、自然やご先祖様を敬う心から生まれたもので、他の仏教国にはない日本独自の仏教的習慣です。

お彼岸の歴史は古く、平安時代にあたる西暦840年頃に書かれた「日本後紀」に記されている「春秋の法要」が、日本で最も古い彼岸法要の記録だと言われています。

 

お彼岸は3月と9月(春秋)の2回

お彼岸は年に2回で、春分の日(3月20日頃)を中心とした一週間の春彼岸秋分の日(9月22日頃)を中心とした一週間の秋彼岸です。

春分の日、秋分の日は太陽が真東から真西へ沈み、仏教において浄土があるとされる西方の彼岸と、この世の此岸が最も近づく日になります。

そのため、ご先祖様や亡くなられた方々を身近に感じられる日として、お墓参りなどの供養をして故人を偲び、自分自身も仏に近づくための修行の時期になったのです。

 

お彼岸とお盆の違い

春秋のお彼岸の他に、夏にはお盆がありますが、お彼岸とどう違うのでしょうか。

その違いは、お彼岸は亡くなられた方に会いに行く行事で、お盆は亡くなられた方が家に帰省される行事と考えればよいでしょう。

お彼岸は、お墓参りをしたりお墓の掃除をしたりする墓前供養がメインですが、お盆は仏壇供養などにより家庭で故人の帰省をおもてなしします

どちらもご先祖様や亡くなられた方の供養ですが、内容が異なる行事です。

 

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新盆(初盆)とは?やり方は?用意するものやいつ法要を行うか解説

 

お彼岸にすること3つ

お彼岸の期間は、先祖供養を行うことにより日頃の感謝の気持ちを伝えたり自分を見つめ直したりする時期です

お彼岸には、お墓参りをして墓掃除をしたり、お仏壇をきれいにしたり、菩提寺で彼岸会があれば参加したりします。

続いては、お彼岸にすること3つについて解説しましょう。

 

お墓参り・掃除をする

お彼岸にすることは、第一にお墓参りです。

お彼岸の時期にはなるべくお墓にお参りに行き、ご先祖様や故人への挨拶とお墓の掃除をしましょう

墓石に水をかけてきれいに掃除したり、お墓の周りの草むしりやゴミを片付けたりします。

掃除の後は、お花やお供え物を置いてお参りです。

お墓参りでは、墓石より姿勢を低くして祈る合掌礼拝がマナーとされています。

お参りが済んだら、お線香の火に注意して、きれいに片付けて帰りましょう。

 

お仏壇をきれいにする

家にお仏壇がある場合、お彼岸にすることは、普段以上に丁寧に手入れしてお仏壇をきれいにすることです。

乾いた布や柔らかいブラシを使ってお仏壇や仏具のホコリをはらいお仏壇の周りも掃除します

水洗いはカビの発生や変色の原因となりますので、避けましょう。

仏具を動かすと元の位置がわからなくなってしまう恐れがあれば、掃除の前に写真を撮っておきましょう。

ただし、撮影前に仏様に一言おことわりしてください。

 

彼岸会に参加する

お彼岸の時期には、多くのお寺で合同の彼岸供養となる、彼岸会(ひがんえ)が執り行われます。

ご自分の菩提寺で彼岸会が行われる場合は、参加してみるのもよいでしょう。

彼岸会では、お寺にお布施をお渡しするのが一般的で、お布施の相場は3,000円から10,000円程度と言われています

ただし、お寺によって相場が異なるため、あらかじめお寺に確認しておくか、他の檀家の方に聞いておくと安心です。

 

お彼岸にお仏壇・お墓にお供えするもの

お彼岸の供養では、普段お供えしている基本的なお供え物の他特別にお供えするものがあり春彼岸か秋彼岸によって若干内容が異なります

次は、基本的なお供え物と、お彼岸によくお供えされているものを紹介しましょう。

 

お供え物の基本「五供(ごくう)」

お彼岸の時期だけに限らず、基本的にお仏壇には五供(ごくう)と呼ばれる5つのお供え物をすることとされています

まず、お供え物の基本となる五供について解説しましょう。

 

五供(ごくう)の1番目「香」とは、お線香やお香です。

仏教において故人は香りを召し上がるとされているため、お参りの際にお線香やお香など芳香がするものを焚きます。

お線香やお香から漂う香りは、お参りする方自身や周りの空気を浄化し、気持ちを落ち着かせる効果もあります。

香りのタイプや強さ、持続時間などいろいろなものがあるので、故人に合う香りやライフスタイルに合ったものを選ぶとよいでしょう

 

五供の2番目「花」は、お仏壇にお供えする花です。

花は香と同様によい香りを放ち、故人の心を和ませるとともに亡くなった方への敬意や感謝の気持ちを表します。

生花をお供えする場合は、毎朝水を替えて枯れる前に新しいものと取り替えるようにしましょう

本来、お仏壇には生花をお供えしますが、生花は枯れたり水を替えたりと手間がかかるため、近年は造花をお供えするのも一般的になっています。

 

灯燭(とうしょく)

3番目の五供となる「灯燭(とうしょく)」は、ローソクを意味します。

お仏壇で「火立」という仏具にローソクを立て、マッチなどで火をつけてお参りし、お参りが済んだ後は手で扇いで火を消します。

息を吹きかけて消すのはマナー違反なので気をつけましょう

ローソクの灯りは、電気のなかった時代から闇を照らす大切な意味をもち、お参りする人の心の迷いも照らしてくれます。

 

浄水

4番目の五供「浄水」は、水やお茶など飲み物のことです。

故人の喉が渇かないよう水やお茶のお供えをして、毎日新しいものに替えましょう。

冷たくても熱くても構いませんし、故人が好きだったコーヒーやお酒などをお供えすることもあります。

浄水には、お参りする人の心を洗い清めるという意味もあります

ただし、浄土真宗では水やお茶をお供えしないため、飲み物のお供えは控えましょう。

 

飲食(おんじき)

五供の5番目にあたる「飲食(おんじき)」とは、お仏壇にお供えするご飯です。

私たちが毎日食べ物を口にできることに感謝して、お仏壇にもご飯をお供えします。

故人は湯気を召し上がるとされているので、炊きたての湯気が立つご飯を毎日仏飯器に盛ってお供えしましょう

飮食や浄水は、直接仏壇に置かないで仏器膳に載せてお供えするほうが望ましいです。

ご飯が冷めて湯気が出なくなったら、下げましょう。

 

お彼岸によくお供えするもの

お彼岸はご先祖様に感謝の気持ちを伝える特別な行事なので、普段お供えしている基本的なものに加えてさまざまなお供えをする風習があります

次は、お彼岸によくお供えするものを紹介しましょう。

 

ぼた餅・おはぎ

お彼岸にお供えするものとしてポピュラーなのが、小豆と砂糖を使った和菓子の、ぼた餅とおはぎです。

春彼岸はぼた餅をお供えし秋彼岸にはおはぎをお供えするのが慣習となっています

ぼた餅は、こしあんを使って春に咲く牡丹のように大きめの形状で、おはぎは、つぶあんを使って秋に咲く萩の花のように小ぶりな形状であるのが一般的です。

ただし、地方によって呼び方や作り方などに違いがあります。

 

お彼岸団子

お彼岸には、お仏壇にお彼岸団子と呼ばれるお団子を供える習慣の地域もあります。

彼岸団子の数や積み方については、地方によって違いがあるので、その地方の慣習をチェックして準備しましょう。

お彼岸の初日を意味する「彼岸入り」にお供えするお団子は「入り団子」お彼岸の最終日にあたる「彼岸明け」にお供えするお団子は「明け団子」と呼ばれています。

 

故人が好きだったもの

お彼岸にはお菓子以外にも、果物や故人が好きだった食べ物や飲み物を仏壇にお供えするのも一般的です。

お供えの果物は、故人の好物や季節の果物で長時間お供えしても傷みにくいようなものを選んで足つきの器に盛ってお供えします

故人の好物を供える場合は、肉や魚など殺生をイメージするものは避けたほうがいいと言われており、食べ物の形のローソクをお供えすることもあります。

 

精進料理

お彼岸には特別に「御料具膳(おりょうぐぜん)」という御膳で、お仏壇に精進料理をお供えすることもあります。

精進料理とは野菜や豆、穀類、海藻、果物だけを使った料理で、殺生を伴う肉や野菜を一切使わない料理です。

お彼岸にお仏壇にお供えする精進料理は、基本的に一汁三菜でご飯汁物香の物煮物和え物の5皿を用意する場合が多いでしょう。

 

季節の花

お彼岸にはお墓参りに行って季節の花をお供えしたり、お仏壇にいつも以上に花を飾ったりして、特別に華やかにするのが一般的です。

お仏壇が小さい場合は、花のボリュームに合う花立てを用意して、お仏壇の近くに置きます。

定番の仏花だけでなく季節の花を飾ることもよくありますが、毒のある花や香りの強すぎる花トゲのある花はお供えでは避けたほうがよいと言われています。

 

【定番の仏花】

  • ユリ
  • トルコキキョウ
  • ラン

【春彼岸】

  • キンセンカ
  • カーネーション
  • スターチス
  • フリージア

【秋彼岸】

  • リンドウ
  • ケイトウ
  • ソリダコ
  • コスモス

 

香典

お彼岸の時期に、お仏壇がある実家に帰る場合や、お仏壇のある他家を訪問する際にも、お供え物を持参したり香典を持参したりします。

お彼岸の香典とはお仏壇にお供えする金銭のことです

初彼岸の場合でも香典の金額相場は同じですが、家庭やお住まいの地域によって異なるため、事前に周囲の方に確認してから準備しましょう。

一般的なお彼岸の香典の金額相場は、以下のとおりです。

 

【お彼岸の香典の金額相場】

  • 一般的なお供えの相場:3,000円~5,000円
  • 品物と一緒に渡す場合:香典と品物をあわせて5,000円以内
  • 生前に親交が深かった相手の場合:5,000円~10,000円

 

お彼岸の仏壇飾りで準備するもの

お彼岸用の特別なお仏壇飾りはありませんが、お彼岸には正式なお仏壇飾りをするのが望ましいとされています

一般的に言われている、正式なお仏壇飾りと仏具は下記のとおりです。

 

【お仏壇飾り・仏具一覧】

  • ご本尊
  • 脇仏
  • お位牌
  • 香炉
  • 線香差し
  • 花立て
  • 燭台
  • 打敷
  • 仏飯器
  • 茶湯器
  • 高坏
  • 霊供膳
  • 燈籠
  • 香盒

※宗派・地域によって異なります。

 

この他に、宗派や地域によっては法要と同じように、お彼岸に十三仏の掛軸を飾ることもあります。

十三仏とは、三十三回忌まで故人を守り導いてくださる13人の仏様のことで掛軸を飾ることによって追善供養の意味をもつものです

十三仏は掛軸だけでなく、スタンドタイプなどもあります。

ただし、真言宗は弘法大師を含む専用のお飾りがあり、日蓮宗と浄土真宗では十三仏をお飾りしません。

 

地域によっては独自のお彼岸行事が行われる場合もある

お盆と同じように、お彼岸にも地域によってそれぞれ特徴があります。

自分が住む地域のお彼岸の特徴を理解するとともに、他府県についても知識を深めるのも興味深いでしょう

続いては、地域性のあるお彼岸について紹介します。

 

福島県・会津彼岸獅子

福島県の会津地方では、春彼岸に会津彼岸獅子と呼ばれる獅子舞が町を練り歩く習慣があります

かつて疫病が流行した際、疫病退散の祈願で獅子舞を奉納したのが、たまたま春彼岸の時期だったことが由来と言われています。

獅子が三体で一組になって、豊作や家内安全を祈りながら街中を練り歩く会津彼岸獅子は、長い会津の冬の終わりを告げる伝統行事です。

 

九州・彼岸籠り

九州の一部の地域では、お彼岸の時期に五穀豊穣を願うことを目的とした彼岸籠り(ひがんごもり)が行われます。

彼岸籠りは、人々がお彼岸の時期に神社に集まって持ち寄った料理や酒を酌み交わしながら神前で先祖の霊に地域の安寧や無病息災を祈願する行事です。

熊本県阿蘇地方では、彼岸籠りとして阿蘇山に登る習慣の地域もあります。

 

沖縄県

沖縄県では独自の慣習があり、春彼岸に墓参りをしないで4月にシーミー(清明祭)と呼ばれる大がかりな墓前供養を行う人が多いです。

沖縄のお彼岸は、お墓ではなくお仏壇に供養することがメインとなり、ヒヌカン(火の神様)や「トートーメー(仏壇)」にお供えをして家内安全を願います

また、お金に見立てた「ウチカビ」と呼ばれる紙を燃やして、先祖に供える習慣もありますが、これは中国や台湾の影響だと言われています。

 

お彼岸にやってはいけないこと

お彼岸は、基本的にご先祖様を偲ぶための供養をする仏教的な習慣なので、弔事のように「これをやってはいけない」という厳密な禁止事項はありません

ただし、地域性や家族、親戚等の考え方の違いにより、供養をするべき時期のお彼岸に、結婚式などの祝い事をするのは、望ましくないとする考え方もあります。

お彼岸に結婚や入籍、引っ越しなど特別な行事を予定する際は、あらかじめ周りの人に相談して問題がないか確認しておいたほうがよいでしょう。

 

【関連記事】

お彼岸でやってはいけないことは何?してはいけないタブーな行動はある?

 

お彼岸はご先祖様を偲び、故人に感謝を伝える日

お彼岸は、春分の日と秋分の日を中心とした一週間であの世にあたる彼岸が近づきご先祖様を偲び故人に感謝を伝える日とされています

お彼岸にすることは、お墓参りと掃除お仏壇の手入れ彼岸会への参加です。

普段のお供えの他、お彼岸用に特別なお供えをしたり、十三仏の掛軸を飾ったりすることもあります。

地域や家庭によってお彼岸に違いはありますが、いつも見守ってくださる方を身近に感じる習慣として大切にしていきたいですね。

 

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監修者

木村聡太

家族葬のゲートハウススタッフ
「家族の絆を確かめ合えるような温かいお葬式」をモットーに、10年以上に渡って多くのご葬儀に携わっている

・一級葬祭ディレクター

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