家族葬を10人で行う際の費用相場と内訳は?安く抑える方法も解説
参列者を抑えられるため遺族への負担が少なく、費用も比較的安いとされる家族葬。
「小規模な葬儀にしたい」「身内だけでお見送りをしたい」という方から選ばれている葬儀形式です。
この記事では、家族葬を10人で行う際の費用相場やその内訳、安く抑える方法を解説します。
家族葬を10人で行う際の平均費用と内訳は?
家族葬を10人で行う際の平均費用は、約35万円〜130万円です。
依頼する葬儀社やプランによって変動するため、平均費用の幅が広くなっています。
一般的な家族葬であれば平均に近い金額になるので、費用相場を把握したいなら、ぜひ覚えておきましょう。
ここからは、各費用の詳細な内訳を、相場と共に紹介します。
葬儀の運営にかかる基本費用
- 式場使用料
- 宿泊費
- 司会進行
- セレモニースタッフの人件費
- 役所手続き代行費
- 祭壇
- 生花装飾
- 遺影
- 位牌
- 宗教備品
10人程が参列する家族葬の、葬儀の運営にかかる基本費用の内訳は、上記の通りです。
これらは、葬儀・告別式そのものにかかる費用で、葬儀費用の大部分を占めます。
その中でも、とくに大きな割合を占めているのが「祭壇」の費用。
安いものでも10万円〜20万円ほど、高いものになると100万円を超えるため、選ぶ際には送られる本人の希望なども踏まえて、家族としっかり話し合うようにしましょう。
また、こちらの費用、内訳に関しては葬儀会場や葬儀形式、プランによって変わる場合があります。
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ご遺体の管理で必要な費用
- 寝台車・搬送費
- ドライアイス
- 棺
- 枕飾り
- 後飾り
- 納棺
ご遺体の管理で必要となる主な費用が、こちらの6つです。
費用の変動が大きいのは、前半の3つ。
寝台車・搬送費は運搬する距離、ドライアイスはご遺体の保管日数、棺はグレードやサイズによって価格が変わります。
後半の3つは比較的価格の幅が狭く、棺の枕元に置く祭壇「枕飾り」は1万円〜3万円、遺骨を安置するときに使う祭壇「後飾り」は5,000円〜1万円ほどが相場です。
ご遺体を棺に収める「納棺」の費用に関しては、8万円〜10万円ほどが相場となります。
火葬にかかる費用
- 霊柩車
- 火葬費
- 骨壺
火葬の際にかかるのが「霊柩車の費用」「火葬費」「骨壺の費用」の3つです。
霊柩車の費用は、ご遺体を葬儀会場・斎場から火葬場まで運搬する際に必要となるもので、相場は3万円〜5万円ほどです。
火葬費は、その名の通り火葬をするための費用で、民間の火葬場であれば5万円〜15万円が相場となります。
また、公営の火葬場かつその地域の市民であれば、無料〜5万円と比較的安く利用できるので、費用を抑えたいなら公営施設の利用を検討すると良いでしょう。
ご遺骨を納める骨壺に関しては、1万円〜5万円程度が相場です。
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会葬御礼品・香典返しの費用
10人程度の家族葬であっても、参列者へのお礼の品「会葬御礼品」の費用や「香典返し」の費用が必要となる場合があります。
もちろん香典を辞退した場合、香典返しの費用は不要なほか、近親者のみで行う場合は会葬御礼品を用意しないこともあるでしょう。
家族葬での費用相場は、会葬御礼品は1人あたり500円〜1,000円ほど、香典返しは頂いた金額の3割〜5割の額です。
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会食費用
会食費用は、通夜振る舞いや精進落としでの会食に必要な費用です。
金額は、会食をする場所や料理の内容などによっても異なりますが、1人あたり1万円前後が相場とされています。
お布施
10人程度の家族葬でも、戒名の授与や読経のお礼として、僧侶に渡すお金「お布施」が必要となります。
こちらは感謝の気持ちを表す謝礼のため、金額に決まりはありませんが、10万円〜50万円程度を渡すのが一般的です。
また、車での移動を伴う場合はお車代として5,000円〜1万円を、僧侶が会食に参加しない場合は、御膳料として5,000円〜1万円ほどを別に渡します。
10人程の家族葬の費用を安く抑える方法
小規模な家族葬ながらも、ただ単純にすべての費用を合わせると、それなりの額になってしまいます。
家族葬の費用を安く抑えるには、いくつかポイントがあるのです
次は、10人程の家族葬の費用を安く抑える方法を紹介します。
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葬儀の生前予約をする
10人程の家族葬の費用を安く抑えたいなら、葬儀の生前予約の利用がおすすめです。
生前予約であれば、事前に大まかな予算や葬儀内容を決められるので、想定外の出費が発生するトラブルを防止できます。
また、送られる本人と葬儀会社が直接話し合う時間を設けられるのもメリット。
予算を抑えつつ、故人の希望に沿った家族葬にしたいなら、生前予約の利用を検討してみてはいかがでしょうか?
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複数の葬儀社の見積もりを比較する
複数の葬儀社の見積もり比較することも、家族葬の費用を安く抑える方法の1つです。
一口に葬儀社といっても、会社ごとにプランの内容やサービス、料金などが異なります。
1社のみに相談するよりも、やはり複数の葬儀社に見積もりを依頼し、料金と内容を比較したほうが、費用を抑えられるでしょう。
補助制度を利用する
故人が国民健康保険や社会保険、共済組合に加入していれば、補助制度を利用できます。
申請は必要ですが、この制度を利用すれば家族葬の費用負担を軽減することが可能です。
申請先は、故人が加入していた健康保険の種類によって異なるため注意しましょう。
共済組合や社会保険に加入していた場合は、故人の勤務先に、国民健康保険の場合は、自治体に申請すると、補助金を受け取れます。
無宗教葬で執り行う
10人程の家族葬の費用を抑えたいなら「無宗教葬」を執り行うのも1つの手です。
無宗教葬とは、宗教・宗派に関する儀礼を行わないスタイルのお葬式のことで「自由葬」とも呼ばれています。
無宗教葬であれば、僧侶などの宗教者を呼ぶ必要がなく、お布施のような謝礼を払う必要もないため、家族葬費用が抑えられるのです。
ただし、菩提寺があるのに無宗教葬をするとお寺との関係が悪くなる可能性があります。
納骨や法要を断られるケースもあるので注意が必要です。
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飲食接待・会葬御礼品などの費用を見直す
家族葬の費用の削減には、飲食接待・会葬御礼品などの費用の見直しも効果的です。
参列者の人数が10人程の場合の飲食接待費であれば、会食をせずに折詰を渡す、自宅で会食を行うなどの工夫だけでも、効果的に抑えられます。
また、会葬御礼品や会葬礼状に関しては、遺族のみが参列する場合であれば渡さなくてもマナー違反とならないため、安く抑えたいなら用意しなくても良いでしょう。
10人程の家族葬を行う際の注意点は?
10人程で行う小規模な家族葬にも、いくつかの注意点があります。
この注意点を把握せずに準備を進めてしまうと、人間関係や葬儀に関するトラブルが発生する場合もあるので、事前に把握しておきましょう。
次は、10人程の家族葬を行う際の注意点を紹介します。
家族や親族の了承を得る
葬儀を10人程度の小規模な家族葬にしたいなら、家族や親族としっかり話し合い、了承を得ておきましょう。
葬儀に対する考え方は、人それぞれです。
家族や親族の中には、近所の人や職場の人、知人などたくさんの方に参列してもらいたいと考える人もいるかもしれません。
送られる人と喪主の意向だけで家族葬を執り行ってしまうと、異なる考えを持つ人と衝突する可能性もあるため、事前によく話し合うことをおすすめします。
故人の友人・知人には事前に連絡をする
葬儀を執り行う前には、必ず故人の友人・知人に「近親者のみの家族葬でお見送りする」という旨を連絡しましょう。
葬儀後に連絡してしまうと、思わぬトラブルに発展する可能性もあります。
関係が遠い人は式後でも大丈夫ですが、故人と親しかった友人・知人には、できるだけ葬儀前に連絡するようにしてください。
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葬儀形式を明確にして葬儀社に相談
葬儀形式をある程度明確にしたうえで葬儀社に相談することも、10人程度の家族葬を行う際のポイントです。
伝統的なスタイルにするかどうかや、宗教的な要素の有無、費用を抑えたい部分、葬儀の雰囲気などを事前に決めた上で相談すれば、話し合いがよりスムーズに進みます。
葬儀の満足度を高めることにもつながるので、できるだけ相談前に、葬儀形式を明確にしておきましょう。
家族葬を10人程で考えている方へ:葬儀社の選び方
10人程の家族葬を予定しているけれど、どこにお願いすれば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか?
できれば、料金が適正で、サービスの質が高いところにお願いしたいものですよね。
最後に、家族葬を10人程で考えている方へ向けて、葬儀社の選び方を紹介します。
家族葬に慣れている会場か
葬儀を満足のいくものにしたいなら、家族葬に慣れている葬儀社を選ぶのがおすすめです。
家族葬に慣れている葬儀社なら、送られる本人や遺族の希望を踏まえたうえで、最適な葬儀形式・プランを提案してくれます。
また、家族葬特有のマナーや注意点などに関するアドバイスがもらえるのもポイント。
慣れているかどうかは、口コミや実績などで判断できるので、葬儀社を選ぶ際にはぜひ確認してみてください。
葬儀費用・見積もりが明確か
家族葬を依頼する葬儀社を選ぶときには、葬儀費用・見積もりが明確かどうかもしっかりと確認しましょう。
見積もりが明確な葬儀社であれば、プランに含まれるものや金額を分かりやすく伝えてくれるので、予想外の追加費用が発生するトラブルも少ないです。
費用に含まれていない部分に関してもしっかり説明してくれるため、安心して打ち合わせを進められるでしょう。
希望に沿ったプラン提示・相談が可能か
希望に沿ったプラン提示・相談が可能かどうかも、家族葬を依頼する葬儀社を選ぶ際のポイントです。
葬儀社は、会社ごとにプランの内容やどこまで相談できるかが異なります。
何も考えずに会社を選ぶと、割高になってしまったり、希望とかけ離れた葬儀になってしまったりするので、注意しましょう。
最適な費用で執り行いたいなら、複数の家族葬プランを提示してくれる葬儀社を選ぶと安心です。
葬儀に対する希望がいくつかあるなら、その希望を聞いてくれる葬儀社を選ぶようにしましょう。
スタッフの対応
気持ち良く打ち合わせを進めたい、10人程の家族葬をより良いものにしたいと考えるなら、スタッフの対応が迅速かつ丁寧なところを選びましょう。
見落とされがちなポイントではありますが、やはり対応が良いところのほうが打ち合わせがスムーズで、葬儀の品質も高いです。
こちらの気持ちにもしっかりと寄り添ってくれるので、ストレスなく準備を進められるでしょう。
対応の良し悪しに関しては、言葉遣いや接し方が丁寧か、葬儀の知識が豊富か、評判が良いかの3点を確認すると、おおよその判断ができます。
安心して準備を進めるために、10人程での家族葬はゲートハウスにご相談を
10人程が参列する家族葬の相場は、約35万円〜130万円です。
祭壇、棺のグレードや、お布施の額などによっても金額は変わってきますが、この相場額を想定していれば、葬儀社との話し合いや準備もスムーズに進められるでしょう。
また、どの葬儀社にするか迷っている、家族葬に関する不安がある方は、家族葬のゲートハウスにお気軽にご相談ください。
家族葬についての知識が豊富な専門スタッフが、迅速かつ丁寧に対応いたします。
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