葬儀用のハンカチは何色が適切?お葬式で使える柄や男女別のマナーを解説
葬儀への参列経験が少ないと、親族などの葬儀に臨む際にどのようなハンカチが適しているか悩んでしまいますよね。
この記事では、無地以外のハンカチを葬儀に持参していいのか、注意すべき点、男女別の持ち運び方などについて網羅的に解説します。
不安な方はぜひ参考にしてみてくださいね。
葬儀用のハンカチに相応しい色・柄・素材早見表
項目 | OK | NG |
色 | ・白 ・黒やグレー | ・ピンク ・鮮やかな原色 |
柄 デザイン | ・無地 ・ワンポイントの刺繍 ・生地と色が同じレース ・ラメなし ・適切な大きさ | ・チェックや水玉などのカジュアルな柄 ・複数の刺繍 ・華美なレース ・ラメ入り ・大きすぎる、小さすぎるもの |
素材 | ・綿 ・麻 ・ポリエステル | ・タオル ・絹 |
上記は葬儀用のハンカチに相応しい色・柄・素材の早見表です。
控えめで目立たないもので、清潔感があるデザインであれば問題ありません。
一方、色味や柄が派手でカジュアルすぎるものは「NG」とされる傾向にあります。
葬儀用ハンカチの色のマナー
葬儀用に持参するハンカチには色にもマナーがあります。
ハンカチが目に付いたときに相応しくない色味だと、他の参列者を不快にさせることもあるため注意しましょう。
ここではハンカチマナーにおいて適している色、避けるべき色について解説します。
白色が最も適しているとされる
葬儀用のハンカチとして、最も適しているのはやはり「白」です。
白は古来、清浄で穢れのない色とされていることから、葬儀や神事などの神聖な儀式にも多く用いられてきました。
死装束や故人の顔を覆う布も白であるように、ハンカチも例外ではありません。
歴史的にも印象的にも、葬儀に持っていくハンカチの色味は「白」が最も無難とされているのです。
最近は黒やグレーなどの目立たない色ならOKとする傾向がある
最も適しているのは「白」ですが、最近は「黒」「グレー」などの目立たない色味でもOKとされる傾向があります。
黒であれば喪服の色味とも合っていますし、膝に乗せたときにも目立たないため使用されています。
また、「紺」や「紫」といった色味でもマナー違反ではありません。
これは、弔事でよく用いられる袱紗と同じ系統の色味なため許容されています。
ピンクや鮮やかな原色はマナー違反
一方、ピンクや黄色など、鮮やかな色味のハンカチはマナー違反です。
原色は相手にカジュアルな印象を与え、葬儀という神聖な場には相応しくないとされています。
派手な色味だと相手の目を引くことになり、葬儀の参列者を不快にさせることも。
ハンカチは「白」や「黒」など控えめなものを持参し、故人を気持ちよく送り出しましょう。
葬儀用ハンカチの柄・デザインマナー
葬儀用のハンカチには色と同じく、柄やデザインにも守るべきマナーがあります。
基本的には無地を選び、華美すぎるデザインは避けましょう。
ここでは、避けるべき柄やどこまでの装飾なら許容範囲かを解説していきます。
水玉やチェックといった柄は避ける
葬儀用のハンカチでは、水玉やチェックといった柄は避けましょう。
これらの柄は相手にカジュアルすぎる印象を与えるため、葬儀には相応しくありません。
細かいストライプなど、一見シンプルな柄であっても葬儀においてはカジュアルな印象になるため、避けるべきです。
基本的には無地が望ましいですが、完全に無地を選ぶのは難しいかもしれません。
次に許容範囲のデザインについて記載しています。
刺繍はワンポイントまで
無地のハンカチが見つからない場合、控えめな刺繍が入っているものであれば許容されるようになりました。
ただし、刺繍のデザインはワンポイントまでにしましょう。
広範囲であったり派手であったりする刺繍の場合は避けるのが無難です。
また「白の生地に白の刺繍が入っている」などであれば、柄が目立ちにくいためOKとされています。
刺繍が入っているハンカチを選ぶ場合はワンポイントのもの、もしくはハンカチの生地と同じ色の刺繍が入っているものを選びましょう。
華美なレース付きのものは避ける
あまりに華美なレース付きのハンカチも、葬儀には適しません。
どうしてもレース付きのハンカチを選ばざるを得ない場合、控えめなものを選ぶべきです。
大きなレースではなく、細やかで小さめなレースが付いているものなら目立ちにくいでしょう。
また、刺繍と同じく、レースは生地と同色がおすすめです。
ラメ入りは光物なのでNG
ラメが入った、キラキラと光る素材やツヤ感のある素材でできたハンカチも持参を控えましょう。
葬儀では、光沢のあるものを身に着けるのは相応しくありません。
また、ラメだけではなく、ラインストーンやキャラクターのプリントなどもNGです。
もしワンポイントのハンカチしかなければ、目立つ場所を折りたたんで人目に触れないように工夫することもできます。
しかし、できれば光沢のないマットな質感のハンカチを持参するようにしましょう。
大きすぎたり小さすぎたりしないものを選ぶ
葬儀用のハンカチにサイズやマナーはありませんが、大きすぎたり小さすぎたりしないものを選ぶのが無難です。
一般的なハンカチのサイズは、一辺45cm前後の正方形のもの。
これより大きすぎたり、小さすぎたりするものを避ければ問題ないでしょう。
また、ハンカチが大きすぎるとバッグやポケットに入らない場合もあります。
そのため、一般的なサイズのものか、それより少し小さいサイズのハンカチを選ぶことがおすすめです。
葬儀用ハンカチの素材のマナー
葬儀用に持参するハンカチを選ぶ際は、素材にも気を付けるべきです。
素材によってはカジュアルすぎる印象を与えるものもあるでしょう。
ここでは、葬儀用ハンカチの素材のマナーについて触れていきます。
綿・麻・ポリエステルはOK
葬儀用のハンカチは、綿・麻・ポリエステルといった素材が最適です。
これらの素材であれば、神聖な場である葬儀でも失礼がなく安心して持参できます。
特に、葬儀では涙や汗を拭く場面が多いため、吸水性に優れている綿が適しているでしょう。
一方、綿や麻はしわになりやすいため、アイロンをかけてから持っていくことをおすすめします。
タオル生地と絹は基本的にマナー違反
タオル生地と絹のハンカチは、葬儀には適していません。
タオルハンカチは吸水性に優れており、一見実用性が高く思われますが、カジュアルな印象を与えるため相応しくありません。
また、絹はフォーマルではありますが、表面が艶やかで光沢のある素材のため、葬儀には不向きです。
また、吸水性が悪いため実用性が低いというデメリットもあります。
お葬式におけるハンカチの持ち運び方
それでは次に、お葬式でのハンカチの持ち運び方を紹介します。
性別や服装、場面によって違いがありますので、参列前に把握しておきましょう。
男性は胸ポケットに入れない
多くの場合、男性は冠婚葬祭でバッグを持ちません。
そのため、ハンカチは喪服のポケットに入れることになりますが、胸ポケットは避けましょう。
結婚式では胸ポケットに入れるのが一般的ですよね。
しかし、お葬式で胸ポケットにハンカチを入れると、周囲に華美な印象を与えることになります。
海外ではお葬式でも胸ポケットにハンカチを入れるのが一般的ですが、日本では根付いていない風習のため、控えましょう。
女性はバッグに入れるのが一般的
女性の場合、ハンカチはバッグに入れるのが一般的です。
使わない間は、バッグに入れて持ち運ぶようにしましょう。
必要なときはバッグから取り出し、手で持っておくようにします。
ただ何度もバッグから出し入れすると、音が出てしまうので注意しましょう。
また、ポケットティッシュを使用する際は、中身を取り出してハンカチに挟んでおくことをおすすめします。
こうすることで取り出すときに音がせず、周囲の邪魔にもなりません。
【関連記事】
葬儀で女性が着るべき服装とは?喪服の種類やお葬式の身だしなみマナーを解説
和服の場合は袂に入れてもいい
和服の場合は袂に入れておいても問題ありません。
袂とは、和服の袖下にある袋状になっている部分のことです。
注意点として、同じ和服でも男性と女性とでは袂の作りが違います。
男性の場合は袖口からそのまま、女性の場合は袂の後ろを前に回してハンカチを出し入れする形になります。
さらに、ハンカチを入れる際は、数珠とは逆側の袂に入れるようにしましょう。
数珠と同じ袂に入れてしまうと、ハンカチを取り出すときに音が出るためです。
葬儀中は手元に出しておく
涙や汗を拭うことが多い葬儀では、ハンカチを手元に出しておきましょう。
頻繁に使うならバッグやポケットにしまう必要はありません。
先ほど紹介した通り、何度もバッグからハンカチを出し入れすると、必要以上に音が出てしまいます。
厳粛な場では相応しくありません。
そのため、ハンカチを多く使うシーンでは手元に出しておくのがスマートです。
お葬式用のハンカチはどこで買える?
お葬式に参列する際に、適したハンカチが手元になくて困ることもあるでしょう。
急ぎの場合、お葬式用のハンカチは100円ショップやコンビニで買い揃えられます。
頻繁に使うものでもないため、安いものでもマナーに即していれば問題ありません。
また、急ぎでない場合は、紳士服専門店に行ったりインターネット通販を利用したりするのもいいでしょう。
葬儀用のハンカチに関するよくある質問
葬儀用のハンカチに関して、他にもさまざまなことが気になる方もいるでしょう。
ここでは葬儀用のハンカチに関するよくある質問とその回答をまとめました。
知識を深め、安心して葬儀に臨みましょう。
持っていくべきハンカチに男女で違いはある?
葬儀に持っていくべきハンカチは、基本的に男女間で差はありません。
しかしデザインには差があり、男性の場合は無地でシンプルなもの、女性の場合はレースなど多少の装飾が施されたものというように、男女間で差があります。
男女別でデザインの傾向が分かれているものの、基本的なマナーに差はありません。
色味は「白」か喪服に合わせた目立たないもの、デザインはワンポイントで華美すぎないものなど、一般的なマナーを押さえておけば、男女ともに問題ないでしょう。
お通夜や49日法要にもハンカチのマナーはある?
お通夜や49日法要に、具体的なハンカチのマナーはありません。
基本的には葬儀に準ずる服装で臨むため、ハンカチに関しても先ほど解説した通りの選び方で問題ないでしょう。
また、仮通夜や3回忌以降の法要における服装マナーではダークトーンのスーツといった略式喪服も許容されています。
そのため、ハンカチもそれと同じような落ち着いた色味・デザインのものを選ぶのが無難です。
喪主と参列者ではハンカチのマナーは違う?
喪主と参列者のハンカチのマナーは基本的に同じです。
喪主であっても参列者と同じく「白」が基本となり、「黒」や「グレー」といった落ち着いた色味も許容されています。
デザインや素材においても、喪主と参列者に守るべきマナーの違いはありません。
基本的なマナーを守っておけば、喪主でも参列者でも安心して葬儀に臨むことができます。
そもそもお葬式にハンカチを持っていく必要はある?
お葬式にハンカチを持っていくのは基本的なマナーです。
ハンカチは涙や汗を拭ったり、雨で喪服が濡れた際に水滴を拭き取ったりするのに必須のアイテム。
また、お葬式でのハンカチは人目に触れることが多いため、マナーを守って選ぶことが大切です。
適したハンカチを持っていない場合は、100円ショップやコンビニでも手に入れられるため必ず用意しましょう。
子ども用のハンカチはどのようなものが良い?
子どもの場合も、大人と同様のマナーを守ってハンカチを選びましょう。
子どもだからといって、キャラクターものなどの派手なハンカチを持たせるべきではありません。
「白」や「黒」の子ども用ハンカチも販売されています。
また、制服で参列する場合は、学校から指定のあるハンカチを持って臨んでも問題ありません。
万が一のときに焦らないために、普段から用意しておくと安心です。
葬儀におけるハンカチ以外の持ち物マナー
葬儀において用意すべきなのはハンカチだけではありません。
その他にも用意すべきものがあり、それぞれマナーが存在します。
次は香典・袱紗・バッグのマナーについてです。
香典
香典は通夜・葬儀・告別式のいずれかで持参しましょう。
そのままではなく、市販の香典袋に旧札を入れて持って行きます。
旧札を入れる理由は、新札を入れると不幸を予期して用意したように見えて、悪い印象を与えるためです。
また、旧札であってもしわや汚れが付着しているものは避けましょう。
入れる金額は、故人との関係やその土地の風習に合わせて柔軟に対応します。
香典袋には、宗派に合わせて「御霊前」や「御香典」と適切なものを記載してください。
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袱紗
葬儀においては袱紗の持参もマナーのひとつです。
袱紗とは、香典をお包みするための布を指します。
香典袋をそのままバッグに入れると、折り目や汚れが付着する可能性もあるため、袱紗は必須です。
暖色系の袱紗はお祝い事に使用するものであるため、葬儀では「黒」「グレー」「紺」など、寒色系の袱紗を選びましょう。
また、「紫」であれば慶弔と両方に使用できるためおすすめです。
バッグ
葬儀用のバッグを選ぶときは、基本的に「黒」のものを用意しましょう。
光沢のあるものではなく、マットな質感のものを選ぶことが大切です。
また、殺生を連想させる革素材は避けましょう。
サイズ感としては、ショルダーバッグやトートバッグよりも、腕にかけられるハンドバッグが最適です。
あまりにも大きなものは葬儀には不向きなので、小さめでありながら必要なものが全て収まるようなサイズ感のものを選びましょう。
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葬儀用のハンカチにはマナーがある。お葬式に参列する際は色や柄にご注意を
葬儀用のハンカチにはいくつかの大切なマナーがあります。
基本的には「白」のハンカチを選べば問題ありませんが、難しい場合は「黒」や「グレー」などの落ち着いた色味でも構いません。
あまり華美なデザインは避け、シンプルで目立たないものを選びましょう。
急いでいる場合は、100円ショップやコンビニなど身近な店舗でも手に入れることが可能です。
大切な故人のために、マナーを守って気持ちよく送り出してあげましょう。
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