60代の香典相場とは?友人・兄弟・いとこなどの関係性別の金額を解説
「60代の香典相場はどれくらい?」「故人との関係性による金額の違いは?」など、悩んでいませんか?
葬儀に参列する際は正しいマナーを理解し、常識ある金額を香典として包みたいですよね。
この記事では、60代の香典相場や、関係性別に適切な金額を紹介します。
60代の香典相場はいくら?
【通常の香典相場】
両親・兄弟 | 約5万~10万円 |
いとこ・その他親族 | 約1万~5万円 |
友人・知人 | 約5千~1万円 |
職場・取引先 | 約5千~1万円 |
参考:碑文谷創「葬儀概論 四訂」,葬祭ディレクター技能審査協会,2020年4月,171ページ
香典は両親や兄弟姉妹など、血の繋がりが深い関係性であるほど高額になります。
一方で、会社関係の人は、その方との交流の深さに応じて金額の相場は変わってくるのです。
ここでは、60代の香典相場を関係別に紹介します。
両親
両親が亡くなった場合、香典の金額相場は5万円〜10万円です。
故人と深い関係であることから、香典の相場金額は高くなります。
ただし、喪主を任されていたり、葬儀費用を負担したりする場合は、香典を包む必要はありません。
配偶者の両親が亡くなった時も同額です。
兄弟
兄弟が亡くなった場合、香典の相場金額は両親と同様、5万円〜10万円になります。
故人以外であなたに兄弟姉妹がいる場合は、金額を揃えるのがベター。
兄弟姉妹間で香典金額に開きがないように、事前に相談しましょう。
いとこ
いとこが亡くなった場合の香典金額の相場は、5千円〜1万円です。
生前にどれくらい親交があったかにもよりますが、60代以上であれば上限金額の1万円を包むとよいでしょう。
友人
故人が友人の場合、香典の金額相場は5千円〜1万円です。
年齢よりも親交の深さによって金額が変わる傾向はありますが、いとこ同様、60代以上の人は上限金額の1万円を用意しておくとよいでしょう。
職場の人
上司や部下、取引先の人など、会社関係の葬儀であれば、5千円〜1万円程度包むのが一般的。
連名で香典を包む場合は、あらかじめ金額を相談しておくとトラブルを防げます。
上司や部下の家族が亡くなった場合も、同額が好ましいでしょう。
60代が香典相場を考える時の注意点
60代ともなると、葬儀に参列する機会が増えてきますよね。
だからこそ、香典のマナーをしっかりと押さえて、遺族に失礼のないように対応したいところ。
ここでは、60代が香典の相場を考える時の注意点を紹介します。
相場を大きく超えた額を包まない
香典は、相場を大きく超えた額を包むと、遺族の負担になるため注意が必要です。
遺族は、受け取った香典の半額を目安に、お返しをするのがマナーとされています。
つまり、包む金額が大きいほど、お返しの額も増えるということ。
遺族が大切な人を亡くして心が沈んでいる時に、余計な負担をかけてはいけません。
香典は相場内の金額を包み、遺族への配慮を忘れないようにしましょう。
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通常の香典相場の上限額を包むとより丁寧
香典を包む際は、相場の上限金額を包むのがより丁寧だとされています。
故人や遺族に対する気持ちが伝わりやすいからです。
もともと、香典には
- 故人への感謝の気持ちを示す
- 亡くなった人へのお悔やみを表す
- 葬儀にかかる金銭的な負担を補う
などの意味があります。
香典相場の上限金額を包むことで、故人への深い思いを示せるだけではなく、遺族への配慮を形にできるのです。
香典の包み方・渡し方のマナー|60代だからこそ気をつけるべきこと
葬儀の際に渡す香典には、包み方・渡し方などさまざまな意味やマナーがあります。
基本的な作法やより丁寧な対応で、遺族に失礼がないようにしましょう。
ここでは、60代だからこそ気をつけたい、香典の包み方や渡し方のマナーを紹介します。
袱紗に入れて渡す
香典は、袱紗に入れて渡しましょう。
袱紗は「ふくさ」と読み、不祝儀袋が折れたり汚れたりしないように保護する布のこと。
香典は、左開きになるように包むのがマナーです。
「絶対に袱紗で包まないといけない」ということはありませんが、大人のマナーとして準備しておくとよいでしょう。
もし、袱紗がなければハンカチや風呂敷で代用が可能ですが、香典をむきだしのままで持っていくのはマナー違反になるため注意が必要です。
肖像画を裏向き・下側にして揃える
香典を包む際は、お札の向きにも意識を向けましょう。
不祝儀袋の表側に対し、お札は裏側にして入れるのがマナーとされ「故人の前で悲しんでいる顔を伏せる」という意味があります。
また、肖像画が下にくるように入れるのも作法として知られています。
香典袋からお札を出した時に、遺族がすぐに金額を確認しやすいからです。
お札を複数枚入れる時は、すべて同じ向きに揃えて入れましょう。
新札・汚れ過ぎているお札は避ける
お札の状態によっては香典として相応しくなく、マナー違反にあたることがあります。
マナー違反にあたるお札の一つは、新札。
新札は「故人の死が近いことを予測して前もって準備していた…」と捉えられることがあるからです。
葬式が正式な場だからといって、銀行に行って新札に変える必要はなく、家にあるお札を包みましょう。
手元に新札しかない場合は、中央に折り目を入れることで、新札ではなくなります。
また、香典には汚れ過ぎているお札も相応しくありません。
汚れが目立つものや、ボロボロのお札は失礼にあたるので、注意が必要です。
お札の枚数を奇数にする
香典で使用するお札の枚数は、奇数にしましょう。
偶数は割り切れる数字であるため、別れや不幸が重なることをイメージさせます。
香典に包む金額は1枚、3枚、5枚など、奇数で入れるのがマナーです。
また、4や9などの忌み数も避けたほうがよいでしょう。
「4=死」「9=苦」を連想させることから、忌み数は避けるべきだとされています。
中袋には糊付けしない
香典を包む際、中袋に糊付けしないようにしましょう。
遺族が中身を確認する時に手間がかかるからです。
香典袋には外袋があるため、糊付けしなくてもお札が落ちる心配はありません。
遺族に余計な負担をかけないように、糊付けせずに包みましょう。
内袋がない場合は、遺族以外が開封しないように「〆」と記載することでトラブル防止に繋がります。
香典の代わりに供花や供物を贈る際は事前に確認をとる
香典の代わりに供花や供物を贈る場合は、遺族に確認とってから贈るようにしましょう。
確認せずに贈ることで、遺族の負担になる可能性があるからです。
特に供花は、連絡しないで贈ると葬儀場にも迷惑がかかります。
事前に決めていたレイアウト変更が余儀なくされ、供花を飾る場所を確保しないといけません。
香典の代わりを贈るのであれば、遺族の了承を得てから贈るようにしましょう。
体調不良で欠席するおそれがある場合は別の香典を渡す手段を考える
葬儀当日、体調不良で欠席する恐れがある場合、香典を渡す方法を考える必要があります。
直接渡せない場合は、香典を渡す手段として以下の方法を検討しましょう。
- 郵送する
- 代理人にお願いする
- 日を改めて弔問する
香典袋の書き方のマナー|60代だからこそ気をつけるべきこと
香典は遺族へのお悔やみや個人を偲ぶためのもので、参列者の気持ちを形にしたもの。
正しいマナーを理解したうえで、失礼がないように渡したいですよね。
ここでは、60代だからこそ気をつけるべき、香典袋の書き方やマナーを紹介します。
外袋の表側上段には宗教に合わせた表書きを記載
香典は、宗教によって表書きの内容が異なります。
[仏教]
御霊前 / 御香料 / 御香典 / 御悔 / 御仏前
[キリスト教(カトリック)]
御花料 / おミサ料
[キリスト教(プロテスタント)]
御花料 / 献花料 / 弔慰料
[神式]
御神前 / 御玉串料 / 御榊料
[無宗教・宗教が不明]
御香料 / 御香資
間違えて書くと、宗教によっては非常に失礼な行為となります。
そのため宗教が曖昧な場合は「御香料」もしくは「御香資」と記載するとよいでしょう。
外袋の表側下段には名前を記入
香典に名前を書く時は、表側下段に記載しましょう。
個人か連名かで書き方が異なるため、注意が必要です。
[個人(1人)]
葬儀参列者のフルネーム
[夫婦]
夫のフルネーム+妻の名前
[3人まで]
全員のフルネーム(目上の人や年齢順)
[4人以上]
代表者のフルネーム+〇〇一同
[団体]
団体名+代表者のフルネーム / 団体名+代表者のフルネーム+外一同
連名で人数が多い場合は、別紙に記載することで遺族が把握しやすくなります。
中袋の表面には金額を記載
中袋の表面には、金額を記載しましょう。
金額は旧字体の大字を用いることで、改ざんが防げます。
- 一:壱
- 二:弐
- 三:参
- 五:伍
- 六:陸
- 七:漆・質
- 八:捌
- 十:拾
- 百:佰
- 千:阡
- 万:萬
- 円:圓
中袋が横書きの場合は、一般的なアラビア数字で対応しましょう。
また、金額を書く際は、最後に「也」をつけることで、端数がないことを意味します。
「也」は記載がなくてもマナー違反にはなりませんが、より丁寧な印象を与えます。
中袋の裏面には住所等を記載
中袋の裏面には、住所や名前を記載します。
遺族が香典返しや御礼状を贈る際に必要な情報になるため、丁寧に書きましょう。
香典を団体で包む際は、別紙にて住所やフルネームを記載します。
多くの場合、会社などの団体への香典返しは、郵送されることが多いでしょう。
しかし、遺族によっては一人ひとりにお返ししたいと考える人もいるため、住所と名前は必須です。
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60代の香典相場は関係性によって変わる。失礼がないようマナーの再確認を
今回は60代の香典相場や、関係性別に適切な金額について紹介しました。
個人との関係性によって大きく変わりますが、相場の上限金額を用意しておくと安心です。
また、香典を包む際は、さまざまなマナーがあります。
現在は、葬儀の考え方が多様化しており、時代の流れとともにマナーも変化しています。
今一度、香典マナーを再確認し、遺族や故人に失礼がないようにしましょう。
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