香典で包んではいけない金額とは？料金相場や包み方・書き方のマナーも解説
香典には包んではいけない金額があるとご存知ですか？
この記事では避けるべき香典の金額や料金相場、香典袋の包み方・書き方のマナーについて詳しく解説します。
葬儀に参列する予定のある人は遺族に対して失礼がないように、しっかりと確認しておきましょう。
香典で包んではいけない金額
香典には哀悼の意を示し、葬儀を執り行う遺族の金銭的な負担を補う役割があります。
大切なのは故人や遺族を想う気持ちですが、金額によってはマナー違反になるため注意が必要です。
香典を包む時は次のポイントに気をつけてください。
2万円などの偶数
香典を包む時は、割り切れる数である偶数は避けましょう。
結婚式のご祝儀でも偶数は避けるべきとされていますが、これは「縁が切れる」ことを連想させるためとされています。
香典も同じで、偶数の金額だと「故人と縁が切れる」「故人とこの世の縁が切れる」ことを連想させるため、必ず奇数の金額を包みましょう。
また、金額が奇数であってもお札の枚数が偶数だと失礼となるため、お札の枚数も奇数になるように注意してください。
4万円や9万円などの忌み数
死を連想させる「4」や苦しみを連想させる「9」など、忌み数の金額を香典として包むのはマナー違反です。
日本は縁起を重視する傾向があるため、忌み数の香典を受け取った遺族は不快な思いをする可能性があります。
特に4は偶数でもあるため、包まないように気をつけましょう。
相場よりも多すぎる額・少なすぎる額
香典は相場に合わせて包むのがマナーです。
相場よりも多い金額を包むと遺族に気を遣わせたり、改めて香典返しを用意する手間を取らせたりする可能性があります。
また、金額が多く紙幣が重なると「不幸が重なる」と感じる可能性もあるため、気をつけましょう。
一方、相場より少なすぎる金額も失礼に当たります。
香典を渡す時は必ず故人との関係・自分の立場を踏まえた相場を確認した上で、妥当な金額を包んでください。
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香典を包んではいけない金額にしないための相場早見表
【一般的な香典相場】
| 両親・兄弟 | 約5万～10万円 |
| いとこ・その他親族 | 約1万～5万円 |
| 友人・知人 | 約5千～1万円 |
| 職場・取引先 | 約5千～1万円 |
参考：碑文谷創「葬儀概論 四訂」,葬祭ディレクター技能審査協会,2020年4月,171ページ
表の通り、香典の金額相場は故人と自身の関係性によって異なります。
香典の金額が最も高額なのは両親・兄弟姉妹など身近な家族が亡くなった場合です。
次がいとこやその他親族ですが、これは自身との関係が近いほど金額が高くなると覚えておきましょう。
友人や仕事関係の相手に対しての香典相場は5千円〜1万円ほどですが、特に親しくしていた相手には少し多く包むこともあります。
また、いずれの場合も自身の年齢や立場も香典の金額を決めるポイントです。
20代の場合は相場金額の中でも低め、30代なら中頃、40代以降であれば高めの金額を包みましょう。
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香典で包んではいけない金額になったら？適切な対処法
香典を包む時は相場の金額、そして忌み数を避けた奇数の金額を包むのがマナーです。
しかし、何らかの事情によって包んではいけない金額となる場合があるかもしれません。
その場合は以下の方法で対処しましょう。
偶数の金額を包みたい場合
2万円、6万円など偶数の金額を香典に包みたい場合は、お札の枚数が奇数になるようにしましょう。
2万円なら1万円札を1枚・5千円札を2枚、6万円なら1万円札を5枚・5千円札を2枚といったように組み合わせて包んでください。
また、地域によっては香典の金額が偶数でも気にしないこともあります。
地域の考え方が事前にわかっている場合は、偶数の金額を包んでも問題ありません。
そうでない場合は奇数の金額を包むか、お札の枚数が奇数になるように工夫しましょう。
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忌み数の金額を包みたい場合
香典を数人で包む場合など、金額が忌み数となることがあります。
その場合は香典に包む金額を奇数にして、残りの金額は供物や供花(くげ)の購入に充てると良いでしょう。
複数人で集めた金額が8万円だった場合は7万円を香典として包み、残りの1万円でお供え物を購入し、香典と一緒に渡すのがおすすめです。
また、お供え物を用意する場合は遺族が置き場所や飾る場所に困らないように、事前に伝えておくとより良いでしょう。
金額以外の香典の包み方のマナー
香典を包む時は、金額だけでなく他にも気をつけるべきマナーがあります。
続いては、金額以外の香典マナーについて解説するので、近々葬儀に参列する人はしっかりと押さえておきましょう。
新札や汚れているお札は避ける
香典に新札を包むのはマナー違反です。
遺族に「不幸を予期していた」と感じさせる可能性があるため、軽く折り目のついたお札を包みましょう。
また、ひどく折り目がついたお札や破れ・汚れがあるお札などを入れることも失礼に当たります。
ボロボロのお札は避け、新札しかない場合は折り目をつけてから包んでください。
お札は肖像画を裏向き・下側にして揃える
香典袋にお札を入れる時は、中袋を表から見た時にお札の肖像画が裏向きになるように入れましょう。
また、上下は肖像画が下側に来るように入れるのがマナーです。
お札を複数枚包む時は、必ずお札全ての向きを揃えて入れましょう。
袱紗に入れて渡す
香典を葬儀に持参する場合は、袱紗に入れて持ち歩くのがマナーです。
黒やグレー、または寒色系で、華美な刺繍などがないシンプルな袱紗を用意しましょう。
慶事で使用されることもある紫の袱紗は、弔事でも使用可能です。
また、袱紗は香典袋の表書きが読める向きで入れた時、左開きになるように包みましょう。
中袋には糊付けしない
中袋は糊付けせずに外袋に入れましょう。
外袋があれば、お札が外に出る心配はありません。
のりづけのほうが丁寧に感じるかもしれませんが、遺族が開封する際に手間になるため、控えたほうが良いでしょう。
封をするためのシールがセットで販売されている中袋もありますが、そちらも使用を控えるのがおすすめです。
香典の書き方のマナー
香典袋は外袋と中袋に分かれており、それぞれ必要事項を記入する必要があります。
最後に、香典袋の書き方のマナーを解説するので、香典を用意する前に確認しておいてください。
外袋の表面上段には宗教に合わせた表書きを記載
外袋には、まず水引の上に表書きを記載します。
あらかじめ表書きが記載されていることもありますが、白紙の場合は宗教に合わせた表書きを記載しましょう。
仏教なら「御霊前(ごれいぜん)」「御仏前(ごぶつぜん)」、神道なら「御神前(ごしんぜん)」「御玉串料(おたまぐしりょう)」と記載するのが一般的です。
故人が無宗教の場合や宗派がわからない場合は、香を添えるという意味の「御香料」と記載するのがおすすめです。
外袋の表面下段には名前を記載
外袋の水引よりも下段には、香典の送り主の名前を記載します。
個人で渡すのであればフルネーム、夫婦で渡すなら夫のフルネームと名前の横に妻の名前を書きましょう。
複数人で渡す場合は3人までなら立場・年齢順にフルネームで記載し、4人以上の場合は代表者のフルネームと「外一同」と記載してください。
中袋の表面には金額を記載
中袋の表面には、香典として包んだ金額を記載します。
この時、一般的な漢数字ではなく「大字」と呼ばれる旧字体を使うのがマナーです。
1万円は「壱万円」、3万円は「参万円」と書きましょう。
また、金額の前に「金」、金額の後に「也」を加え「金◎万円也」とはっきり記載してください。
中袋の裏面には住所などを記載
中袋裏面の左下には、住所や送り主の名前を記載します。
遺族はここに記載されている住所・名前をもとに、香典返しやお礼状を用意するからです。
そのため、住所を記載する際はビルやマンション名、部屋番号まで明確に記載しましょう。
4人以上で香典を送る場合は、表書きと同じように代表者のフルネームと「外一同」と記してください。
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香典で包んではいけない金額は意外と多い。相場を参考に適した金額を包みましょう
偶数の金額や忌み数を避けるなど、香典で包んではいけないとされる金額は意外と多いです。
相場から外れる金額を渡すこともマナー違反になるため、必ず気をつけましょう。
また、金額だけでなく香典の包み方や外袋・中袋の書き方などにもルールがあります。
当記事で説明した注意点を参考に正しいマナーを心がけ、お葬式に参列した際は丁寧にお悔やみを伝えましょう。
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