香典袋への5000円の入れ方は?中袋なし・あり別の不祝儀袋の書き方も解説
生前深い関わりがなかった人の葬儀に参列する場合、香典はいくら包むのが妥当なのか悩みますよね。
「5000円くらいが相場かな」と思いつつも、不安になる人は少なくないことでしょう。
そこでこの記事では、香典の金額の目安や入れ方のマナーについて詳しく解説します。
香典に5000円は少ない?金額の相場は?
【香典の相場】
両親・兄弟 | 約5万~10万円 |
その他親族 | 約1万~5万円 |
友人・知人 | 約5千~1万円 |
職場・取引先 | 約5千~1万円 |
参考:碑文谷創「葬儀概論 四訂」,葬祭ディレクター技能審査協会,2020年4月,171ページ
表の通り、香典の金額相場は相手との関係性によって異なります。
家族や身内への香典は1万〜10万円と高い傾向がありますが、友人や知人、職場や取引先への香典は5000円〜1万円が相場です。
とりわけ親しくしていた友人・知人、会社関係者などには1万円を包むこともありますが、そうでない場合には、5000円は妥当な金額と言えるでしょう。
また、香典を用意する側が学生の場合、相手との関係に関わらず5000円を包んでも問題ありません。
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香典袋への5000円の入れ方
香典で5000円を渡す場合、お札の枚数や入れ方には決まりがあります。
また、香典袋にもいくつか種類があるため注意が必要です。
何も考えずに用意するとマナー違反になるため、次のポイントをきちんと押さえましょう。
可能なら千円札5枚ではなく五千円札1枚を入れる
金額に関わらず、香典はできるだけお札の枚数を少なくすることが望ましいです。
お札の枚数が多いと、遺族が数える際に負担になる可能性があります。
そのため、香典で5000円を包む場合は千円札を5枚ではなく、五千円札を1枚入れましょう。
ただ、急な葬儀で用意できない場合は千円札5枚でも構いません。
人物の顔がある面を香典袋の裏面になるように入れる
香典で5000円を包む場合は、お札の向きにも注意が必要です。
香典袋にお札を入れる時は、人物の顔がある面(表面)を裏向きにして入れましょう。
これには顔を伏せることでお悔やみの気持ちを示す意味が込められています。
お札の裏表にはこだわらなくていいとする考えもありますが、可能な限り裏面を前にして入れることが望ましいです。
人物の顔が香典袋の下側へくるように入れる
お札の裏表だけではなく、お札の上下にも注意しましょう。
香典袋にお札を入れる時は、人物の顔が下に来るように入れるのがマナーです。
ただし、地域によっては上下が逆になるケースもあるため、他の地域の葬儀に参列する場合は必ず確認しましょう。
また、千円札を5枚入れる場合はお札の裏表・上下は全て揃えるように心がけてください。
五千円札は新札・汚れの酷いもの以外を入れる
香典を渡す時に新札を入れるのはマナー違反です。
「訃報を予想していた」と思われてしまうことがあるため、新札しかない場合は折り目をつけてから香典袋に入れてください。
また、ボロボロの五千円札を入れるのも失礼にあたるため、汚れが酷い場合は別の五千円札を入れるようにしましょう。
五千円札は飾り気のない香典袋に入れる
香典袋を選ぶ際は、なるべく飾り気のないものを選びましょう。
というのも、香典袋は金額に見合うものを使う必要があります。
香典が5000円の場合、あまり華美なものを選ぶと失礼にあたる可能性があるため、水引のみが印刷された簡素なものを選ぶと良いでしょう。
中袋なしの香典袋の場合は五千円札を直接入れる
香典袋は外袋のみのタイプと、外袋と中袋があるタイプの2種類があります。
見た目が華美な香典袋には中袋がついているケースが多いですが、水引のみが印刷された簡素な香典袋は中袋がないことが多いです。
そのため香典が5000円の場合は中袋がないケースが多くなります。
その場合には香典袋にそのまま五千円札を入れましょう。
5000円を入れる香典袋の表面・裏面の書き方
【中袋なしの場合】
表面 | 水引の上に「御霊前」「御香典」などと記載 ※宗派により異なる 水引の下段には、名前をフルネームで書く |
裏面 | 金額と住所を書く ※金額は「金伍仟圓」と記載 ※横書きで書く欄がある場合「金5000圓」と記入 |
【中袋ありの場合】
表面 | 裏面 | |
中袋 | 金額を書く ※金額は「金伍仟圓」と記載 | 住所と名前を書く |
上包み | 水引の上に「御霊前」「御香典」などと記載 ※宗派により異なる 水引の下段には、 名前をフルネームで書く | 金額と住所を書く ※金額は「金伍仟圓」と記載 ※横書きで書く欄がある場合「金5000圓」と記入 |
香典袋には表面・裏面にそれぞれ金額や名前を書くのが一般的ですが、上記のように中袋のあり・なしによって記載する場所が異なります。
続いては5000円を入れる場合の香典袋の書き方をそれぞれ解説するので、もしもの時の参考にしてくださいね。
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「中袋なし」の場合
中袋がない香典袋の場合、封筒に名前や香典金額などを書きます。
表は水引の上に「御香典」「御霊前」など香典である旨を記しますが、記載方法は宗派によって異なるため、可能であれば事前に確認しましょう。
また、水引の下には名前をフルネームで記入します。
裏には左下に金額、その右隣に住所を書くのがマナーです。
金額の数字は一般的な漢数字ではなく「金伍仟圓」と記しましょう。
「中袋あり」の場合
中袋がある場合は、上包みと中袋で記載する内容が少し異なります。
重複する内容もあるので、間違いのないようにしっかり押さえましょう。
中袋の表面・裏面
中袋の表には、香典の金額「金伍仟圓」と記します。
この時、中袋の真ん中に大きな字ではっきりと書くことを意識してください。
また、裏には金額を記載せず、左下に住所とフルネームを記載するのが一般的です。
上包みの表面・裏面
上包みは水引の上に「御香典」などと記し、水引の下にフルネームで名前を書きます。
この場合も香典の呼び方は宗教によって異なるため、確認できれば事前に調べておくことが望ましいです。
裏には左下に金額「金伍仟圓」、その右側に住所を記載してください。
5000円を香典袋に入れて渡す時の注意点
香典で5000円を渡す場合、お札の向きや表面・裏面の書き方だけでなく、渡す時にも注意すべき点があります。
葬儀当日を迎える前に確認し、遺族へ失礼のないように香典を渡しましょう。
水引は外さないようにする
香典袋の水引が印刷ではなく、水引が実際についている場合は、外さないようにしましょう。
水引はつけたまま渡すのが正式なマナーで、一度外してしまうと水引が折れ曲がったり、再度不祝儀袋につける時に袋を傷つけてしまったりする可能性があります。
五千円札を入れる際は水引が外れたり折れ曲がったりしないように、細心の注意を図りながら取り扱ってください。
寒色系の袱紗を使用する
香典を葬儀場に持参する際は、袱紗を使用するのがマナーです。
袱紗は主に暖色系を基調とした慶事用と寒色を基調とした弔事用があるため、葬儀では必ず寒色系、または黒の袱紗を選びましょう。
また、寒色や黒の袱紗であっても、華やかな生地でできていたり装飾があしらわれていたりするものは、控えた方が無難です。
ふさわしい袱紗が手元にない場合は、グレーや紺色などのハンカチで代用しましょう。
袱紗には左開きになるように入れる
弔事の場合、袱紗は左開きで使用します。
包むタイプの袱紗は左に開くように包み、ポケットタイプの袱紗は香典を取り出す時に左に開きましょう。
また、左右を間違えないためには香典の入れ方がポイントです。
袱紗を左側に広げておき、表の名前がしっかりと読める向きで香典を入れておけば、仮に右に開こうとしてもすぐにミスに気づけます。
お悔やみの言葉と一緒に渡す
香典は葬儀の受付で、遺族の方に手渡しするのが一般的です。
そのため無言で香典を渡すと、遺族側が失礼に感じる可能性があります。
悲しくて言葉が出なくなることもあるかもしれませんが、香典を渡す時はお悔やみの言葉を一言添えましょう。
「この度はご愁傷様でした」「心からお悔やみ申し上げます」と、簡潔な言葉で構いません。
加えて一礼すると、より丁寧な印象になりますよ。
香典袋には入れ方がある。5000円を正しく入れられているか今一度確認を
家族・親族以外の葬儀で香典を用意する場合は、5000円でも問題はありません。
大切なのは香典の金額よりも、お札の入れ方や渡し方などのマナーです。
金額が多いからいいということはありませんが、仮に多くてもお札の向きがバラバラだったり、袋に必要なことが記載されていなかったりすれば、失礼な印象になります。
葬儀に参列する前に、五千円札を正しく入れられているか今一度確認しましょう。
そして穏やかな気持ちで故人を見送ってくださいね。
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